インフラ海外拠点イラク

英語圏大手メディアの自衛隊報道 2

(報告:常岡千恵子)



『読売新聞』 2005年3月8日付夕刊2面

サマワ自衛隊の広報の失態を報じた、本邦初の記念すべき快挙! 記者クラブ制度などなく、日本のメディアより政府と距離を置いた立場 を取るオーストラリアのメディアの目には、サマワの自衛隊の閉鎖的な広 報のあり方が理不尽に映ることを浮き彫りにしている。 記事中のリチャード・カールソン記者の言葉には、メディアは国民のた めに政府を監視するもの、という意識が滲み出ている。 この記事を執筆した読売新聞記者は、防衛庁の記者クラブ所属ではなく、 ロンドンから英軍のツアーに参加したという。 大野長官の発言にもかかわらず、自衛隊は相変わらずサマワ取材を受け 付けていないようだが、他国軍と比べ、いかに透明性に欠けるかがわかろ うというもの。   大野長官のサマワ取材解禁発言はこちら↓   http://www.higashi-nagasaki.com/g_a/G53-102_11.html ただし、自衛隊のイラク復興への貢献ぶりや、法的制約が海外メディア に十分に伝わっていない、と結論づけた最後の文は、誠に残念ながら、ち ょっと違う。 自衛隊のサマワでの活動は、欧米の水準からすると大したものではない し、オーストラリアの大手メディアは、この記者会見以前に、自衛隊の法 的制約を伝えているのだ。 英米紙によるサマワ発の自衛隊の活動状況の報道はこちら↓ http://www.higashi-nagasaki.com/g_a/G53-102_1.html http://www.higashi-nagasaki.com/g_a/G53-102_2.html http://www.higashi-nagasaki.com/g_a/G53-102_3.html 民主主義先進諸国のメディアは、政府の説明をそのまま受け入れるよう な従順なお利口さんではなく、わかりきったことでもあえて厳しい質問を 投げかけて、政府を追及するものなのである。


続く