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英語圏大手メディアの"沖ノ鳥島"報道2

(報告:常岡千恵子)



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AP通信(米)      2005年4月4日配信
     −価値がないように見えても、脆弱な太平洋外交においては、
                 ちっぽけな小島でさえ一触即発の状況をつくる

  ちっぽけで目立たず、辺ぴな場所にあって、人も住んでいない。
しかし、アジアの沿岸各国は、これらの太平洋上の小島や礁や岩の領有
権問題を、少なくともひとつは抱えているようだ。

  漁業権や資源開発が領有権争いを価値あるものとしているが、専門家は
すべてのケースについて、もっと捉えどころのない、ナショナリズムとい
う要因を指摘する。

  最近の竹島問題では、韓国政府が、しばしば暴力的に行われた日本の朝
鮮半島植民地化に対する、韓国国民の反日感情を利用している、と批判す
る日本人もいる。

  だが、ハワイ大学の海事問題専門家のジョン・ヴァン・ダイク教授は、
「日本は、第二次世界大戦中に(アジアに)与えた苦しみに対する責任を、
認めたがらないできた。ドクトや尖閣諸島の領有権取り下げが、東アジア
での和解にとって非常に建設的な一歩となるだろう」と語る。

  尖閣諸島については、日本は1895年に領土に入れたと主張している
が、中国は1300年代に漁師がこれを発見し、日本の主張は第二次世界
大戦によって無効になった、としている。

  日本の右翼団体が1996年に灯台を建てたが、香港や台湾からこれに
抗議する人々が船で押し寄せ、日本の海上保安庁と何度も衝突した。

  さらに、中国の原潜が尖閣諸島付近で目撃され、また昨年11月には沖
縄付近の日本の領海を侵犯した。

  もう一つの日中間紛争は、東京から南東1730キロにある、2つの極
く小さな島、沖ノ鳥島をめぐる問題である。
  昨年末には、中国の調査船が、これらの岩周辺200海里内に2度進入
し、日本が抗議した。

  中国政府は、日本の沖ノ鳥島の領有権については異を唱えていないが、
これをただの"岩"だとして、その周辺の天然資源を自由に利用できると
している。

  日本は、ロシアとの間に北方領土問題も抱え、これによって両国間の敵
対関係の終焉が妨げられているばかりか、経済関係をも停滞させている。

  中国は、西沙諸島や、スプラトリー(南沙)諸島の領有権問題も抱えている。

  しかしながら、緊張緩和の兆しも見えている。

  フィリピンと中国、ベトナムの石油会社が、先月、共同でスプラトリー
(南沙)諸島の天然資源調査を行うことで合意した。

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  やはり、米国のAP通信も、沖ノ鳥島を"岩"と見なしている様子。

  何てったって、日本に沖ノ鳥島問題を焚き付けているフシのある、当の
米政府の高官でさえ、記者懇談で"岩"呼ばわりしているんだから、客観
的に見ると中国の言う通りなのかもしれない。

  ジョン・ボルトン前米国務次官の"岩"呼ばわりは、こちらを参照↓
     米政府のブイブイ対日メディア攻勢7
     米政府のブイブイ対日メディア攻勢8

  それにしても、最近の中国はずいぶん大人になって、2005年3月に、
スプラトリー(南沙)諸島での石油の共同探査の合意に加え、2005年
4月には、インドとの国境の段階的画定に合意したのに、日本は国際的に
どう思われるかなあ……

続く