|
2007年臨時国会における重要課題、テロ特別措置法。 安倍前総理辞任の直接的原因ともなった、海上自衛隊インド洋派遣を巡 り、各紙が報道合戦を繰り広げる中、2007年9月27日、『産経新聞』が 1面で、この任務の重要性を力説した。 2007年9月27付『産経新聞』1面 記事中、「海自艦撤退の可能性を13日の英紙フィナンシャル・タイム ズは、1面で『武士道ではない。臆病者だ』という見解を伝えた。」と英 紙報道を引用し、"敵前逃亡"という小見出しまでつけた。 そこで、件の英紙を見てみると・・・ 2007年9月13日付『フィナンシャル・タイムズ』1面 記事の原文は、 「アジアのヘッジ・ファンドの一部であるタンタロン・リサーチ・ジャパン 社長のヤスパー・コール氏は、安倍氏辞任のタイミングに当惑したと語った。 首相は7月の選挙の惨敗後に、不動の信念で辞任を拒んだ。 コール氏は、安倍氏がときどき引き合いに出すサムライの栄誉の作法に 言及し、『これは武士道ではない。これは臆病者だ』と述べた。」 アレレレ、"武士道ではない"のは、海自艦撤退じゃなくて、安倍総理 の辞任のしかたじゃないの?! ちなみに、コール氏の発言が引用された段落の前の段落は、改革につい て書いてあるし、その前の段落は、株式市場のことが書いてある。 コール氏の発言を海自艦撤退につなげるのは、いくらなんでも無理なん じぁあ・・・ 第一、この見解を示したのは、英紙自身じゃなくて、コール氏でしょ? 『産経新聞』は、このコール氏の発言がお気に入りと見え、2007年 9月14日付7面でも引用した。 『産経新聞』2007年9月14日付7面 で、この時はきちんと、「『武士道ではない。臆病者だ』というヘッジフ ァンド関係者の話を伝える」って、書いてるのよね。 ということは、この歪曲は、冒頭記事の筆者、湯浅博氏の仕業である 可能性が高い。 湯浅氏には、安倍前総理みたいな性癖があるのかもしれないけれど、 いつも"ニッポンのォ〜国際的役割!"を強調している『産経新聞』が、 これじゃあねぇ〜〜〜 まさか、日本の読者には、海外のことなんかわかるわけない、って、 旧日本軍みたいに日本国民をナメてんじゃないでしょうね?! 安倍前総理の性癖はこちら↓ ・安倍晋三氏の"国際性" 『産経新聞』の報道には、過去にもクビをかしげるようなものがあった。 『産経新聞』報道疑惑の例↓ ・小泉ニッポン!"東アジア一人ぼっち"劇場 5 ・安倍総理の華麗なる"国際的"お友達1 "愛国精神"で名高い『産経新聞』だが、新聞は個人とは違って公器と しての責任を負うものであるから、"アバタもエクボ"で視界が歪み、妄想 を伝えては、"迷惑愛"、否、国賊モノと言えようぞ。 愛するがゆえに、距離を置いた大局的見地から、厳格公正に事実を伝え る責任があるのではないか。 もっとも、こんなことは、あえて言及する必要もない基本中の基本なの だが、近年は、基本がスッポリ抜け落ちて大言壮語するエライ人が多すぎ て、先行き不安である。 くれぐれも妄想を慎み、事実は正確に伝えてくださいね、『産経新聞』さん!! |
|