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嗚呼、愛しの"日本海"

(報告:常岡千恵子)


 2006年11月の日韓首脳会談で、ノムヒョン韓国大統領が、日本海
を"平和の海"などと改称することを持ちかけていたことが、明らかにな
ったそうだ。

 これまでは韓国は、"日本海"を"東海"と改称するよう主張し続けて
きたが、海外メディアはどう見ているのだろう? 




  愛国的『産経新聞』が何かと気にすることが多い、米紙『ニューヨーク・
タイムズ』2006年11月15日付では、ちゃ〜んと"日本海"である。






 ところが、『ニューヨーク・タイムズ』国際版の『インターナショナル・
ヘラルド・トリビューン』2006年7月7日付の北朝鮮のミサイルテス
トの記事は、"東海としても知られる日本海"としている!! 




 本家の『ニューヨーク・タイムズ』2006年7月6日付に掲載された
上の記事は、"日本海"。




 けれど、国際的な英紙『フィナンシャル・タイムズ』2006年11月
6日付は、"日本海(東海)"!!




 シンガポール紙『トゥデイ』2006年7月4日付も、"日本海(東海)"。




 安倍総理がお近づきになりたいインドの、『ザ・プレス・トラスト・オ
ブ・インディア』2006年7月10日付の記事も、"日本海(東海)"。




 また、フランスのAFP通信の配信記事は、現在すべて"日本海(東海)"
になっており、AFP通信の記事を使用する新聞は、だいたいこの表記を
採用しているようである。




 AFP電を掲載している、これまた安倍総理がお近づきになりたいオー
ストラリアの、『ジ・オーストラリアン』2006年7月31日付掲載の
記事も、"日本海(東海)。




 英国の国際的経済誌『ジ・エコノミスト』2006年10月14日号も
"日本海(東海)"。




 米国はハワイの『ホノルル・アドヴァタイザー』2006年11月6日
付の記事も、"日本海(東海)"。



 今のところ、大半の海外メディアは"日本海"のみを使用しているが、
微妙な変化が感じられなくもない。

 ひょっとすると、日本の国際的な地位低下を示唆する現象なのかもし
れない。
 国連安保理常任理事国入りも、いっそう遠のいた気配・・・・・。

もしそうだとしたら、ヒステリックにキィキィ騒ぐより、かつての大英
帝国のように、優雅に没落したほうが"美しい"のでは?

 そうするうちに、英国みたいに、没落の途中で浮上のきっかけをつかむ
ことだって、あるかもしれないし。

 余裕がないのは、"美しい"どころか、"見苦しい"ばかりだもんね〜。

続く