そして、旧三部作の完結編『ジェダイの復讐』(1983年)では、ルークとレ
イアが双子の兄妹であったことが判明し、戦いはいよいよ最終局面へと向かう。
帝国軍は、第1作にも登場した最終兵器”デス・スター”の改良型を、新た
に建造していた。建造中のデス・スターは、惑星エンドアの衛星から発射され
るシールドで防御され、帝国の皇帝自らが、現場に赴いて指揮を取っていた。
以上の情報を入手した反乱軍は、エンドアの衛星上のシールド発生装置を破
壊し、デス・スターを攻撃して、一気に勝負に出る作戦を立てた。
だが、すべては、ルークをおびきよせるために皇帝が仕掛けた罠だった。皇
帝は、ずば抜けて強力なフォースを持つルークを、自分の配下に置きたいと望
んでいたのだ。
一方、ルークは、父のダース・ヴェイダーを暗黒面から救い出そうと決意し、
自らヴェイダーの元へ投降するが、皇帝の前に連行され、親子対決を迫られる。
皇帝は、罠にはまって窮地に陥る反乱軍の戦況をルークに見せつけ、怒りを
誘った。だがルークは皇帝の誘惑に抵抗し、ヴェイダーに改心を説く。しかし
ヴェイダーもルークの心を読みながら、激しく息子を揺さぶった。ヴェイダ
ーの挑発に乗ったルークは、ついにライトセイバーで彼をねじ伏せる。皇帝は、
ヴェイダーを倒して後釜に座れ、とそそのかすが、ルークはこれを拒む。しび
れを切らした皇帝は、ルークの命を断とうとするが、傍らで息子の悲鳴を聞い
ていたヴェイダーが、自らの命と引き替えに皇帝を倒す。アナキン・スカイ
ウォーカーに戻ったヴェイダーは、ルークに礼を述べて、絶命する。
ルークとヴェイダーの凄絶な綱引きは、父子の絆の深さと宿命を表すシーン
だが、同時に二人の葛藤は、新しい世代が古い価値観を打ち破る課程をも連想
させた。そこには、次々と新しいものを生み出すアメリカが、重複する。また、
決して権力者に屈しない、誇り高き反骨精神もうかがうことができた。
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