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以下、小泉ニッポン!についての論評の要旨を、どんどんご紹介する。 。。。。。。。。。。。。。 『ザ・ガーディアン』(英) 2005年11月17日付 −コメントと議論: 日本の新しいナショナリズムがアジアの冷戦を脅かす: 復活した日本の右翼が、過去や中国の台頭を受け入れ られずに、不吉な未来を予告する この一年は、中国の上昇のときだったと描写できるかもしれない。 もちろん、中国の上昇は数年前から始まっていたが、この1年で、そ の事実が急速に、国際的エリート以外の人たちにも、世界的に認められ るようになった。 フーチンタオ主席の訪英も、その一環である。 この現象は、中国内において、もっと明白なものになり、過去2年間 において、中国では自国の上昇の事実とその意味がより広く自覚される ようになった。 この意識の変化によって、世界中で新しいスタンスを採択され、新し い政策が打ち出されることは、避けられない。 これは、すでに、いつもの控えめなトーンではあるが、日本で始まっ ている。 ここでの成り行きは、不吉としか描写しようがない。 ヨーロッパは、とにかく自らが未来の中心だと考えているが、東アジ アでは、未来は疲弊するだろう。 日本の現在の潮流が意味するところは、この文脈コンテクストを念頭 に理解するべきである。 小泉首相が9月の総選挙で劇的な圧勝を納めたとき、一般的には、彼 の民営化と規制緩和政策の勝利だと理解された。 しかしながら、この要因は二義的なものだ。 日本の未来にとってはるかに重要なのは、小泉氏の露骨かつ示唆的ナ ショナリズムである。 これは、10月17日の靖国神社参拝で、再び実証された。 日本社会ではあまり露骨に表されなかったが、先週、小泉氏が発表し た新内閣は、彼の意図と日本の未来の潮流がどうなるかを雄弁に語る。 2つのトップ・ポストは、小泉氏の後継者となるであろう安倍氏と麻 生氏に与えられた。 2人とも右翼ナショナリストで、小泉氏のように靖国神社参拝の常連 である。 内閣の3つの最重要ポストが、このような人物たちに独占されたのは、 初めてのことだ。 これは、靖国神社参拝などにこだわりすぎていると考える人もいるだ ろう。 だが、(現実は)その逆で、これは、日本の過去と未来をどう見るか について表すシンボリックな行為であり、日本国民への意図的なシグナ ルである。 そして、彼の参拝は、中国と韓国に対して、無邪気で無心なメッセー ジを送っているわけではない。 小泉氏が、参拝がこれらの国の気分を害するものではないと述べよう とも、彼はそうであることを知っている。 そして、実に、これこそが参拝の意図なのである。 これらの国が抗議すればするほど、小泉氏は参拝を続けるであろう。 日本のナショナリズムの台頭の原因には多様なものがあるかもしれ ないが、これらはだんだんと圧倒的なひとつの要因に駆り立てられるよ うになっている。それは、中国の台頭への恐れである。 これが、小泉氏と自民党の指導者たちの行動を理解できる唯一の解釈 だ。 だが、そうではないかもしれない。 日本を長期的不景気から引き上げた要因として広く認められている 中国は、日本にとって、巨大な経済的機会を意味するし、すでに日本の 貿易の最大のパートナーだ。 しかし、単なる経済的な要因よりも、もっと大きな力が働いている。 1868年の明治維新以来、日本は全般的にアジア、とくに中国に背 を向けてきた。 その結果として、1865年以来の侵略のパターンと、それに伴う植 民地が上げられる。 日本が中国とかかわるには過去を受け入れなくてはならず、小泉氏の 靖国神社参拝は、これに対するシンボリックな拒否を表す。 日本は自らの過去に行き詰まり、今その過去が日本と東アジアの未来 の定義を脅かしている。 日本が東アジアを経済的に支配し、中国が弱く、自分の問題で手一杯 だった戦後ですらも、日本はその経済力に見合った影響力を持たなかっ た。 その理由はシンプルだ。 過去と向き合い、虐待され疑心暗鬼に陥った近隣諸国と新しい関係を つくりあげることに失敗したからである。 日本は当時でさえこれをできなかったのだから、急速に東アジアの経 済的・政治的支柱として日本に代わろうとしている中国の復活に直面し ているときには、なおさら難しいだろう。 内閣と、より広範な自民党内のシフトの、さらに大きな意味を過小評 価するべきではない。 日本は、まったく階級社会のままだ。 10年ほど前の短い中断を除けば、自民党は戦後のほとんどの時期で 権力の座にあった。 これは、支配層エリートが継続性を維持しながら日本の針路を決定し 調停してきた、伝統に基づくものだ。 過去10年間の社会党の事実上の崩壊によって、この状況は強められ てきた。 日本のナショナリズムの台頭は、もうひとつの潮流とともに理解され なければならない。日本と米国の接近である。 今年初め、日本は初めて、台湾有事の際に米国を援助すると言明した。 また、米国と、明らかに中国封じ込めの意図のある、ミサイル防衛の 開発・出資に合意した。 ここに、日米と中国の対立という、東アジアにおける新たな冷戦の早 期的サインを読み取ることは、難しくない。 だが、こうならなければならないということではない。 もし日本が厄介な過去を理解し、中国、韓国、そしてこの地域のその 他の国々との関係に新しい時代をもたらすことができたら、世界で最も 経済的に強力な地域の発展において、主役を演じることになるのは確実 だろう。 ところが、日本は大陸からの"光栄ある孤立"を維持し、近隣諸国、 とりわけ中国が、日本が1世紀間彼らをそうしたように大きな顔をする だろうと、恐怖と猜疑と不安に苦しめられる気配が増している。 日本の唯一の慰めは、太平洋を越えて米国を頼ることだが、それは日 本の孤立を強化するのみだ。 日本は、極度に気詰まりな未来に直面している。 。。。。。。。。。。。。。 『ストレーツ・タイムズ』(シンガポール)2005年11月17日付 −靖国の雲 小泉首相の物議を醸した靖国戦争神社参拝後、日中間の緊張が再 燃した。アジアの2つの大国間の小競り合いが、APECに影を落 としている。なぜ彼らの関係が過去数十年最低に陥ったのかを、 検証する。 2001年4月1日、南シナ海で米国のEP3が中国の戦闘機と衝突 したとき、米政府と中国政府の間に火花が散った。 2国間の関係が緊張した時期はあったが、制御不能になったことはな い。 だが、もし東シナ海で日中間に同様の事件が起こったら、その結果は 米中間の事件のような楽観視はできないとアナリストは指摘する。 先週、日本政府は、過去6ヶ月間に、日本の領空に接近する中国機を 追い払うために、日本の戦闘機が30回スクランブルしたと発表した。 ワシントンの戦略国際問題研究所のシニア・フェローのデリク・ミッ チェル氏は、このような状況になったら、アジアの2つの大国の間で触 発的な怒りが発生し、事態は急速にエスカレートして制御不能になる、 と語った。 彼は、「EP3事件のときは、米国と中国の間には、衝突予防法、つ まりお互いどう扱うかのルールがあったが、中国と日本の間には、その ようなものはない」と述べた。 「彼らは話し合いさえしていないから、事故発生を防止するためのも のもない」とつけ加えた。 領土やガス田、歴史教科書をめぐる苛烈な争い、そして最近の小泉首 相の靖国神社参拝と、日中間では数ヶ月に渡り緊張がエスカレートして いるが、両国間の軍事的衝突を予想する者はいない。 たとえば、二国間の強い経済的依存は、紛争のリスクを負うには大き すぎる。 だが、専門家や外交官たちは、政治的関係の深い凍結と、日本の米国 との軍事同盟の増強が、この地域に、一連の複雑で気まずい問題を投げ かけていると語る。 ここ何年も、東アジア共同体構想が議論されている。 しかし、米国のベテラン外交官のJ・ステープルトン・ロイ氏は、最 近、北京の会議でこう発言した。 「東アジアが、中国と日本がいかに効果的に共存するかという問いに 対して、答えを見出せない事実は変わっていない」。 「これらの課題の多くを取り繕うことはできるが、遅かれ早かれ、こ れらが解決されなければ、東アジア共同体の実行可能性に影響を与える だろう」。 米日同盟の強化がこの地域へ及ぼす影響は、さだかではない。 先月下旬、米日政府は、日本へのミサイル防衛のための強力なレーダ ー配備を含む、"未来のためのトランスフォーメーションと再編"の詳 細を発表した。 米国は、沖縄駐留軍を大幅削減するが、これは日本が、自衛隊と米軍 の協力や訓練を拡大して、自国の防衛により大きな役割を受け持つこと を意味する。 これとは別に、米海軍は、原子力空母を2008年から初めて日本に 配備すると発表した。 この地域で、とくに中国と韓国で、日本の戦時中の過去の扱い方への 不安が増大していることはいうにおよばず、この(米日)パートナシッ プは、米日と中国の間での、地域への影響力の争いという不安を引き起 こす。 もし中国が、米国を自分の上昇と影響力を封じ込めようとするライバ ルと感じる傾向が強くなれば、米政府のアジアで一番の同盟国の日本は、 その戦略に組み込まれる、と専門家は言う。 中国本土のアナリストたちの間には、中日関係の未来に対する悲観が 認められる。 小泉氏の10月17日の靖国神社参拝は、トップレベルの二国間関係 構築へのすべての望みを砕いた。 彼らは、小泉氏は、その2週間後に、麻生氏や安倍氏のような対中強 硬派のタカ派を入閣させて敷居を高め、彼の退任後に対中関係が改善さ れるという期待を薄めた。 専門家たちは、このますます複雑化する問題には簡単な解決策はない と語ったが、この事態の降下をすばやく封じ込める必要があるのは明白 だ、と述べた。 中国政府は、日本政府に対し、将来の二国間関係の改善のために、自 らの行動と戦時の歴史を反省するよう、繰り返し求めた。 だが、ミッチェル氏は、両国とも、じっくりと丹念に鏡をのぞくべき だとする。 彼は、「中国と日本は、自分自身をじゅうぶんに見ていない」、「彼ら は両国間に怒りと緊張を増大させ、お互いに非難しあっている」、「最大 の懸念は、両国民が対立し政治プロセスを追いたて、政治指導者がこの 問題に関して柔軟性を示すことをさらに難しくしていることだ」と語っ た。 。。。。。。。。。。。。。 『ザ・ステーツマン』(インド) 2005年11月19日付 −日本とロシア:ディミトリ・コズィレヴ筆 わずか1ヶ月前、ロシアはこの地域で日本と良好な関係にある唯一の 国のようにみえた。 これは、プーチン大統領の釜山でのAPEC参加後に訪日が予定され たことで強調された。 現在の外交努力で、中国と韓国と日本の間の熾烈な対立は、ある程度 緩和されている。 たとえば、この3カ国の首相たちは釜山で話し合うだろう。(注:実 際には、日中首脳会談は実現しなかった) さらに、6カ国協議で北朝鮮と交渉を進めている。 しかしながら、ロシアは、まだ根強く続く日本とその近隣諸国との関 係についての問題を懸念している。 一見したところ、すべてが、靖国神社を参拝した日本の小泉首相の好 戦的態度に行き着く。 ロシア国民は、日本の指導者の靖国参拝には、いかなる反応もしない。 これは、日本が第二次大戦中にソ連を攻撃しなかったので、驚くには あたらない。 また日本は、1905年のポーツマス平和条約で南サハリンと千島列 島を割譲された以外は、ロシアの領土を支配したこともない。 しかしながら、ロシア国民は、日本政府が南千島列島を合併しようと する議論するたびに、激しく反応する。 だが、ロシアの世論は、日本が今日これらの領土を占拠するとは見て いない。 中国政府や韓国政府とは異なり、ロシア政府は日本政府との間に何の 問題も感じていない。 2004年には、二国間貿易が50%増加し、合計88億ドルに達し た。 この数ヶ月で17−18%増加した露日貿易の総取引額は、2005 年末までに100億ドルを上回ると見込める。 つまり、ロシア政府は、靖国神社での神道儀式よりも、日本への原料 の輸出を心配しているのだ。 中国とは異なり、ロシアは日本の国連安保理常任理事国入りを妨げよ うとしなかった。 ドイツのように、日本が戦後の遺産を乗り越えて、敗戦国のステータ スを捨てるときが来た。 とはいえ、それに続く日本の役割は、査定されなければならない。 ドイツはヨーロッパでの地位を確立しているが、日本はアジアでまだ ドイツと同様のことができてない。 いわゆる"力"の復活よりも、日本の未来の主体的役割の輪郭が重要 なのだ。 最近の選挙での小泉氏の勝利のコンセンサスは、"新しい日本"をつ くるというものだ。 これは何を意味するのか? もし朝鮮半島が核開発したら、日本も核武装するということだろう か? ロシア政府は、これにどう対処すればいいのだろうか? 日本は、最終的に核弾頭型トマホーク巡航ミサイルを取得するのだろ うか? この状況は、日本と中国と北朝鮮と韓国の関係をさらに複雑化させる のか? "新しい"日本は、米国との同盟を強化するのか? さらには、日米 政府は事実上、台湾を中国政府から守ると誓った。彼らはこの事項につ いてコンセンサスを維持するのか? 日米同盟自体は目新しいものではなく、これが必然的に中日間の緊張 を増大させること以外は、小泉氏の新しい政府の輪郭は、不明確に見え る。 日本の自主的役割が、すべての太平洋諸国、とりわけ近隣諸国との安 定した、均衡の取れた関係を意味することは、疑う余地もない。 これが、ロシア政府にとっての、日本政府への関心の主たる要因であ る。 だが、日本政府がアジア諸国、第一に中国との関係における現在の醜 聞の根本原因を解決しないかぎり、露日親善は減速するかもしれない。 。。。。。。。。。。。。。 欧米メディアに遅れること数年、最近ようやく日本のメディアが注目 し始めたインドで、ロシアの政治評論家が発表した論評。 ロシアは靖国問題そのものには関心はないけど、日本と周辺国の関係 は注視し、それによって日本と距離を置くかもしれない、ということ。 やっぱ、日本って、東アジアのエンガチョ? 中国とロシアが率いる上海協力機構のオブザーバーであるインドは、 新興工業国(BRICs)の一員でもあり、2006年3月に米国とも 急接近し、中国と並んで"21世紀のアジアの二大大国"の呼び声も高 い、期待の成長株。 そのインドに、ロシアみたいな考え方が伝播しちゃったら、日本にと っては痛いよね〜。 さて、次にご紹介する英国の一流経済誌は、ずっと小泉改革を支持し てきた。 ところが、2005年10月17日以降、風向きが変わった・・・? その要旨をご覧いただきたい。 。。。。。。。。。。。。。 『エコノミスト』(英) 2005年11月19日号 −お友達になれる? この地域での日本の影響力低下に対する心配が、良好な対米関係 づくりを最優先させる ブッシュ大統領は、北東アジアを巡る旅で、一番最初にこの地域で最 も米国と絆の強い同盟国、日本を訪れた。 11月16日、ブッシュ氏は京都で、世界の他の地域へ民主主義と自 由を拡大する希望を語った。 彼は主として、中国に対し、民主主義と自由の"普遍的原則"を受け 入れている日本と韓国と台湾を見習うよう求めた。 ブッシュ大統領は、とくに日本を賞賛した。 民主主義の規範を一番早く採用した日本は、「この地域の安定と安全 保障の支柱」だったと。 貿易と投資に加え、自由の思想を広げ、「自由な日本は他の地域の人々 の生活を変革する助けとなった」。 多くの日本人は、これが現実だったらいいのに、と願う。 むしろ、政策策定者たちの間で増大する強迫観念は、日本がいかに急 速に力と名声を失っているかだ。 元外交官で政策コンサルタントの岡本行夫氏は、「日本には友達がお らず、中国の台頭という文脈の中で、とても懸念している」と語った。 この見方によれば、1990年代初めのバブル崩壊後に、日本のアジ アにおける経済的影響力が低下し、中国にギャップを埋められたという だけではない。 むしろ、日本の不安のルーツは、日本の戦争責任についての歴史的議 論における、近隣諸国との、主として中国と韓国との、摩擦にある。 この見解を取る者は、双方に非があると考えている。 中国は、愛国的反日感情を煽ることによって、国内統一を図っている。 そして日本政府は、戦時の過去についての責任を糊塗した教育システ ムを点検することを拒んだ。 一方、小泉首相は靖国神社を参拝して、外国の感情を逆撫でし続ける。 これらの過去をめぐる緊張は、未来の対立に大いに関わってくる。 そして、この小競り合いが、常に日本のアジアにおける立場を弱体化 してきたというのが、現在の一般的な見方である。 ある外交専門家は、アジアは2つに分裂していると言う。中国が急速 に覇権国となりつつある"大陸"アジアと、日本だけの"島"のアジア に。 この文脈の中で、日本は取りつかれたように、対米関係の脈を取って いるのだ。 最近の貿易にしても、過去20年間の自動車・半導体・為替レートの 摩擦など嘘のようだ。 最も話題の牛肉でさえ、近い将来、問題でなくなるかもしれない。 日本の政策策定者たちを苦しめているのは、安全保障分野の問題だ。 現在、米日の外相と防衛担当大臣の間で、同盟をつくりかえる話し合 いを行っている。将来の脅威に備えて、米軍の人数を削減しながらも機 動力を強化し、日本の"分担"の増大を必要とする、在日米軍の"トラ ンスフォーメーション"を導くような同盟につくりかえるのだ。 脅威の中には、テロ、北朝鮮の核、いつか起こるかもしれない台湾有 事が含まれる。 合意の一部には、米兵7000人のグアムかハワイへの移転がある。 有事の際に、彼らが迅速に日本にやって来るという条件つきだが、そ れでも日本の戦略家は、米国がどこまでコミットするかを心配する。 彼らがいうところの"トランスフォーメーション"は、主として出費 を削減することかもしれない。 慶応大学の阿川尚之氏は、日本の潜在的リスクのひとつとして、米国 が「前方展開をテクノロジーで補えると考える」ことが挙げられる、と 語った。 もうひとつの心配事は、国内とイラクで難題を抱えたブッシュ政権が、 アジアでの外交・軍事努力を切り詰めるかもしれないことだ。 いずれにせよ、北朝鮮の核と中国の台頭で、日本外交のさらなる"普 通化"を主張する"リアリスト"たちの力が、外交政策策定の世界で強 まる。 小泉氏ばかりでなく、麻生・新外相、安倍・新官房長官も、そのよう な人々に含まれる。 彼らのいうところの"普通化"とは、日本が平和憲法の改正あるいは 少なくとも解釈変更を行ってでも、もっと強力な安全保障の役割を果た すことで、日本の国益をさらに守ることを意味する。 これは、少なくとも現在においては、自主的な政策を追求することで はない。 小泉首相は、憲法を限界まで押して、2001年のアフガン戦争中に インド洋に補給艦と護衛艦を派遣し、そのまま常駐させ、また、イラク 南部に平和維持隊を派遣して、わざわざ米国への支持を表明した。 カンボジアや東チモールの平和維持活動でも、日本はこの地域での米 国の負担の軽減を助けた。 それ故に、今週の(ブッシュ大統領の)賞賛があったわけだ。 しかし、たとえ米国の日本へのコミットメントが揺らぐようなことが あっても当てにできる、もっと自主的なスタンスを取ってもいいのでは ないか。 |
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