ヒマヒマなんとなく感想文|

映画・ドローン・オブ・ウォー

(加藤健二郎 2015.10)


 

 無人機による攻撃をする米空軍軍人たちを描いた映画。武器を携行した アフ ガン戦士の拠点をロックオンして空爆しようとしたら、民間人らしき子供や 女 が巻き込まれてしまうことに思い悩むシーンがある。そして、このシーンは、 武器を持ったアフガン戦士なら、米本土の安全なところから遠隔操縦される無人 機 によって殺してもオーケーという心境を裏付けていることにもなる。


ドローン操縦の空軍兵士をスカウトする上で、ゲーマーを集めているという言 葉が出てくる。ドローン任務は、実際の戦闘現場に憧れワクワクする戦場野郎に は不向きで、室内で淡々と作業を正確にこなしてゆくインドアな人 の方に適性 がありそうだ。


元戦場野郎カトケンからすると、戦争のつまらない部分を切り取った 映画で あり、その切り取り方は、ドローン操縦者たちの心境を想像するには良い 構成 なのかも。

「どういう情報に基づいてその拠点を攻撃するのか」「無人機 とい う高度な技術システムが垣間見れるシーン」「攻撃の結果、戦争はどう動い た のか」などの周辺情報は一切なく、ただ淡々と命令通りにシステムを操作して ゆくだけ。これは、現場兵士のリアルな姿ともいえる。現場兵士には、目の前の 任務以外のことは何も把握できないことは、ドローン任務以外でも多い。


映画『ドローン・オブ・ウォー』公式サイト


続く