ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

枝線が本線であるかのような構造(東北)3



 東北道のジャンクションを南から順に確認する。

◆図J1
北上JCTの線形、添付写真撮影位置、方向別交通量。

◆写真1
北上JCT(岩手県北上市)
東北道下り線(仙台方向)から秋田道分岐部、花巻方向をのぞむ。
(2004年11月4日、著者撮影。)

◆図J2
花巻JCTの線形、添付写真撮影位置、方向別交通量。

◆写真2
花巻JCT(岩手県花巻市)
東北道下り線(北上方向)から釜石道分岐部、盛岡方向をのぞむ。
(2004年11月4日、著者撮影。)

◆写真3
花巻JCT(岩手県花巻市)
釜石道西行き(東和方向)から東北道分岐部をのぞむ。
(2004年11月4日、著者撮影。)

◆写真4
花巻JCT(岩手県花巻市)
東北道上り線(盛岡方向)から釜石道分岐部、北上方向をのぞむ。
(2005年7月19日、著者撮影。)
 北上JCTで秋田道が接続したのは、1994年8月4日だが、このときは北
上西 ICまでの部分開通で、秋田県にはつながっていなかった。全通はその3
年後の19 97年7月23日である。全通しても秋田道への分岐交通量は仙台
方向からが7%程 度である。(◆図J1を参照。)
(本稿のジャンクション関連図(◆図J1から◆図J6まで)では主軸の下り線の
	  
交通量を記している。ほかの方向からの分岐比率については必要に応じて、本
文に記し た。)

反対に盛岡方向からの上り線では、秋田道分岐は約15%である。いずれにし
ても 秋田道分岐線が本線になることはないだろう。なお、北上JCT付近の秋
田道の交通 量は、仙台方向からの1643台に盛岡方向からの分を合わせて約
5000台であ る。この付近の東北道本線の約20%である。このままの交通
量で秋田県境を越える が、秋田県内に入ると急に交通量が増え、1万台を越え
たまま秋田市に到達する。秋 田道は全線が2車線暫定対面通行で開通したが、
秋田県内区間は4車線のフル規格に 拡幅されつつある。

 花巻JCTで釜石道が接続したのは、2002年11月7日である。釜石道の
開通 区間は11.4キロ先の東和ICまでで、釜石には到達していない。途中
に花巻空港 ICが設置されたが、東北道の花巻ICからでも十分便利なアクセ
スになるので、空 港関連でも交通量は望めない。仙台方向からの分岐はわずか
に2%である。(◆図J 2を参照。)

 盛岡方向からの分岐はやや多いが、それでも3%である。花巻JCTの構造を
確認 する以前に、現状では釜石道そのものが必要とは思えない利用実態であ
る。半端な位 置までの部分開通なので仕方がないが、全通しても、少なくとも
北上JCTでの秋田 道分岐よりも交通量が多いとは思えない。釜石道は高速自
動車国道ではなく、一般国 道の自動車専用道路にシフトして無料開放すべきで
はないだろうか。

続く