淀川左岸線は、淀川を横断する幹線道路とは海老江JCTで阪神高速3号神戸線お
よび豊崎Rで新御堂筋の2箇所しか接続しない。第二阪神国道(R43)、国道2
号、阪神高速11号池田線、国道176号の十三大橋(新十三大橋の都心方向からの
大淀R入口は接続する)とは接続しない。
それに対して、大和川線は、大和川を横断する幹線道路の多くと接続する。
大阪府道28号大阪高石線(あびこ筋、ときはま線)とは、松原方面が常磐東R、三
宝方面が常磐西Rで、併せてダイヤモンド型で全方向に接続する。常磐東Rは大和川
左岸の吾彦大橋南詰に、常磐西Rは南側の西除川の万才橋南詰に接続する。(◆航空
写真10の「阪神高速大和川線」のサインが指すあたりが吾彦大橋南詰である。万才
橋はその下の短い橋である。)
常磐西Rの西側ではJR阪和線を挟んで阪神高速大阪泉北線へ大和川線双方向から直
結する亘り線が設置される。これらの亘り線は大和川第二JCTと仮称されている。
大阪泉北線(◆航空写真10の橙線)は、頓挫しているが現在までに天王寺東Rから
大和川第二JCTまでのルートが確定している。ここは堺市浅香山町で、「泉北」に
はさらに南下しなければならない。
泉北までのルートは構想線だが、ルートはある程度絞ることができる。大和川第二
JCTから南へ、大阪市内区間と同様にJR阪和線の敷地を共有して百舌鳥駅の先ま
で進む。ここから左にカーブして大阪府道34号堺狭山線の中央を進み、泉北高速鉄
道の深井駅の先で、既存の府道34号の自動車専用部に接続するルートである。自動
車専用部はすでに和泉中央まで開通している。
この構想線も大阪市内区間と同様にJR阪和線と敷地を共有する区間に無理がある。
堺市内も大阪市内と同様に住宅密集地を通過する。しかも三国ヶ丘駅のすぐ西側は仁
徳天皇陵である。高架構造の高速道路の建設が容認されるはずがない。
大阪泉北線の大和川第二JCT以南が構想線なので、大和川線の亘り線についても
未定である。しかし、大和川線の大阪第二環状線としての役割を果たすためには以南
への亘り線は必要である。つまり、大和川第二JCTは大和川線と大阪泉北線との4
枝直結のフルジャンクションになると考えられるということだ。
大阪泉北線はJR阪
和線の高架のさらに上空を通過すると想定して、大和川第二JCTは計画されてい
る。大和川線は大和川左岸のスーパー堤防内トンネル構造なので、亘り線は大阪泉北
線との交差部のかなり手前で始まり地上にせり上がってくる。長い亘り線になるの
で、沿道環境を無視すれば、この亘り線に大阪泉北線の泉北方面との亘り線を追加す
ることは可能である。大阪泉北線本線と併せて3層構造の高架橋になる。先述のよう
に大阪泉北線はJR阪和線の上空を通過するので、JR阪和線と併せて4層構造であ
る。大和川には多数の橋脚が林立するだろう。無茶な計画である。説明のための図面
を作ることすら無駄な気がする。
なお、大和川第二JCTは「阪神高速道路公団法第30条第1項の規定による基本
計画」には記載されていない。大阪泉北線は全線が事実上頓挫しているが、都市計画
決定しているのは大和川右岸の大阪市住吉区の山之内Rまでである。大和川第二JC
Tは構想にすぎないのだ。
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