ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

マンハッタンの高速道路ネットワーク6





◆画像2
グランドセントラルパークウエイ。
164th ST
1999年10月撮影。
(WEBサイト「Jeff's Parkways Site」から引用。)

◆画像3
グランドセントラルパークウエイ。
69th AVE
1998年4月撮影。
(WEBサイト「Jeff's Parkways Site」から引用。)

◆画像4
グランドセントラルパークウエイ。
EXIT13.
1997年5月撮影。
(WEBサイト「Jeff's Parkways Site」から引用。)
 Dは、I95のブロンクス区における短絡線である。ブロンクス区の高速道路網は 
細かく、同一方向に複数のルートが存在する恵まれたエリアである。大きな交通流 
(主軸)は東北方向からブロンクス区を東西に横断してハドソン川を渡り、ニュージ 
ャージー州へ抜けて南下するI95である。このルートは先述のように東海岸を南北 
に貫通する幹線で、ほとんどの交通が起終点とするニューヨークにおいても莫大な通 
過交通が昼夜を問わず流れている。したがって、I95はニューヨーク外々交通に譲 
り、内外、内々交通は迂回ルートを利用する方がよい。

 D区間が開通していないこと 
により、I95を含む6路線が接続する複雑な構造のジャンクションへの交通集中が 
発生している。ロサンゼルスにもダウンタウンの東側に同様のジャンクションが存在 
する。これらのジャンクションはいずれも計画的に建設されたということではなく、 
何度かの改善により現在のかたちに帰結したものである。ユニークな構造はランド 
マークには適しているが、交通処理においてはネックになる。

 D区間は断続的に道路 
用地を確保している。現道と分岐するコープシティからウエストファームスにかけて 
碁盤目状の区画を斜めに横切る空間が存在している。その気になれば建設できそうだ 
が、着工の兆しすらない。なお、ウエストガームスからブルックナー高速道路とY字 
接続するハントポイントまでの区間で開通しているシェリダン高速道路は、D区間の 
延長線上にあたる。この区間はI95のニュージャージー方向とブルックナー高速道 
路のマンハッタン方向を連絡する亘り線として利用されているが、本来の目的はI9 
5のボストン方向との連絡である。

続く