ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

マンハッタンの高速道路ネットワーク4





◆画像1
FDRドライブ。
ウイリアムズバーグブリッジ下の(南行き車線)PA。
Grand ST
1998年撮影。
(WEBサイト「Jeff's Parkways Site」から引用。)

◆航空画像8
マンハッタンブリッジ。
ブルックリンブリッジ。
1978年6月15日撮影
(「NEW YORK IN AERIAL VIEWS」(Edward B Watson 1980年発行)から引用。)
 マンハッタンの高速道路は、1970年代後半には周回ルート、および川越えルー 
トが開通した。マンハッタンは縦長の島なので、周回ルートの開通により、島内を縦 
貫するルートは不要だろう。しかし、横方向には複数の横断ルートが必要と思われる 
が、ハーレム北部の178ブロック※にかろうじて1本だけ存在している。これはイ 
ンターステイツ95号のジョージワシントン橋のアプローチ区間で、マンハッタンの 
横断区間はわずかに1マイル程度である。それに、このルートはマンハッタン島内交 
通を担うのではなく、ニューヨークを南北方向に貫通(通過)する都市間高速道路の 
性格が強い。つまり、マンハッタンのCBD地区には1本も横断高速道路は存在して 
いない。

 マンハッタンの交通網を見ると、鉄道も横断方向にはルートがないように見える。 
これは、都市内交通を担う地下鉄だけでなく、大陸間ルートもトンネルで川越えをし 
て、マンハッタン島内の地下駅に連絡しているのである。高速道路も同じ形態で貫通 
していれば便利だが、このようなトンネルは存在しない。

※マンハッタンのブロック
 マンハッタンの区画は単純でわかりやすい。縦方向は南端から順に北に向かって昇 
順のブロック番号が割り当てられている。道路名としては、ストリートと呼ばれてい 
る。この報告書では区画全体としてブロックと記しているが、同じ意味である。ダウ 
ンタウンは1ブロックから23ブロックくらいまで、ロックフェラーセンターやエン 
パイヤステートビルを含むミッドタウンは58ブロックまで、ここから110ブロッ 
クまでセントラルパークが続く。

 その北はハーレムで220ブロックまで続く。各ブ 
ロックの間隔はおおむね同じなので、この数値でだいたいの位置(緯度)はわかる。

 次に横方向は、東から西に昇順に番号が割り当てられている。道路名としてはアベ 
ニューと呼ばれている。アベニューはいくつかの例外はあるが、1から12までナン 
バリングされている。1ブロックは横長の長方形だが、縦方向の220ブロックに比 
べて、横方向は12ブロックしかない。いかにマンハッタンが縦長かわかる。

 ハリウッド映画「ダイハード2」で、ハーレムからウォール街まで爆走するシーン 
がある。ルート選定に基本的な疑問があるが、マンハッタンの縦方向の長さをある程 
度実感することができる。

続く