ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

東海北陸道の全通効果9



 未開通区間の通行料金は、ほかに長距離逓減制なども考慮して想定した。(◆表4)
 名神高速道路の一宮ICから北陸自動車道の砺波ICまで行く場合、最左の3つの 
枠に北陸自動車道ルートの通行時間(3時間13分)、通行料金(5700円)、距 
離(257.3キロ)を記している。右隣の3つの枠(黄色)は、東海北陸自動車道 
で荘川ICまで、ここから国道156号で白川郷ICまで、白川郷ICからは再度東 
海北陸自動車道を経るルート(2003年9月現在通行できる東海北陸自動車道ルー 
ト)の通行時間(2時間47分)、通行料金(4150円)、距離(186.2キ 
ロ)を記している。

 その右隣は、北陸自動車道ルートとの各項目の差異である。黒三角(▲)がマイナ
スを表す。東海北陸自動車道ルートの方が、通行時間は26分短い、通行料金は15
50円安い、距離は71.1キロ短いということである。

 さらにその右隣は東海北陸自動車道全通後の通行時間(2時間27分)、通行料金 
(4550円)、距離(193.3キロ)である。その右隣は北陸自動車道ルートと 
の差異である。
 最右の2枠は、東海北陸自動車道全通時において、飛騨トンネルに特別区間料金が 
適用されたケースの通行料金(4950円)と北陸自動車道ルートとの料金差異である。

◆表4 名神高速道路一宮ICから北陸方面に利用したときの各ルートの比較一覧。 東海北陸自動車道の飛騨清見JCTと白川郷ICの間が未開通の時点を基準にして、 北陸自動車道ルートとの比較を示している。なお、未開通時点では飛騨清見ICから 白川郷ICへの比較対象になり得る一般道路が存在しないので、高速道路の利用は荘 川ICまでとしている。つまり、東海北陸自動車道は、一宮JCTと荘川ICの間 と、白川郷ICと小矢部砺波JCTの間で利用されるものとしている。 東海北陸自動車道全通後の通行料金は、飛騨トンネルを含む区間に特別料金が適用さ れるケースとされないケースを示している。
 東海北陸自動車道ルートは、飛騨トンネル区間が未開通のときは一般道路を36. 
8キロ走行するので通行時間は長く、通行料金は安くなる。全通後は、その逆になる。
 東海北陸自動車道全通前でも小矢部IC以東の北陸自動車道の区間は、東海北陸自 
動車道ルートの方が時間は早い。全通後は金沢東IC以東ならば東海北陸自動車道 
ルートが早く、金沢西ICはどちらのルートでも同じ時間で到達する。(◆図6)
 東海地方から金沢市以東の北陸地方は東海北陸自動車道ルートの方が早い。

◆図6 名神高速道路一宮ICから北陸方面に利用したときに、所要時間の短くなるルートを 示す。

続く