◆図1
飛騨清見JCT位置図、および画像。
(画像は、JH中部のWEBサイトから引用。)
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2003年9月現在、東海北陸自動車道の太平洋側は一宮JCTから飛騨清見IC
まで開通している。利用者には飛騨清見ICが東海北陸自動車道の出入口のような印
象を受けるが、正確には飛騨清見ICは中部縦貫自動車道の出入口である。
東海北陸自動車道は飛騨清見JCTで中部縦貫自動車道と接続し、飛騨清見ICは
中部縦貫自動車道の一つ目の出入口である。(◆図1)
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◆図2
飛騨トンネル付近路線図。
東海北陸自動車道が、高山市の利便性のために東側に大きく迂回していることがわかる。
(財団法人ハイウエイ交流センター発行リーフレットから引用。)
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濃尾平野北部と富山県をまっすぐ結ぶゾーンには大都市は存在しない。「市」は高
山市だけである。高山市は国道41号沿線で、国道156号と並走する東海北陸自動
車沿線には「市」は一つもない。このゾーンで唯一の「市」である高山市への利便性
を確保するため東海北陸自動車道は荘川村から白川村にかけて、国道156号から大
きく東に反れて高山市に近接する。その近接点が飛騨清見JCTである。(◆図2)
中部縦貫自動車道は、北陸自動車道の福井北ICから勝山市、大野市を経て油坂峠
に至る。ここから白鳥JCTまではすでに開通している。白鳥JCTから飛騨清見J
CTまでは東海北陸自動車道との重複区間である。飛騨清見JCTから飛騨清見IC
まではすでに開通している、この先は国道158号の小鳥峠越え区間を短絡して清見
東ICまでの工事の進捗が著しい。
高山ICまではあと1区間だが、清見東ICまで
でも高山市へ利便性は高まり、国道41号ルートや中央自動車道で中津川経由のルー
トから東海北陸自動車道へのシフトは多くなると考えられる。高山市から先は開通済
の安房トンネル区間を通過して長野自動車道の松本JCTに至る。
飛騨清見ICから工事中の東海北陸自動車道に並走する一般道路がない。したがっ
て、飛騨清見ICの利用車はすべて国道158号で高山市方面に向かう。つまり、富
山方面への直通には一つ手前の荘川ICで降りて、しばらく国道156号を走行し
て、東海北陸自動車道の日本海側の終端である白川郷ICに向かうことになる。
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◆画像8
東海北陸自動車道 飛騨トンネル
(JH中部のWEBサイトから引用。)
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飛騨清見JCTと白川郷ICの間は、東海北陸自動車道の最後の工事区間である。
開通すれば関越トンネルに次いで国内第二位の長大トンネルになる飛騨トンネルが含
まれる。飛騨トンネルは現在一般道路の存在しない籾糠山を貫通している。国道36
0号の天生峠越えの短絡ルートではなく、東海と北陸を短絡させるための新たなルー
トである。飛騨トンネルは、当初のスケジュールでは2005年までに開通させる予
定だった。ところが、2003年8月31日にJH中部から、軟弱地盤に起因する思
わぬ湧水により開通は2007年になりそうであると発表された。東海北陸自動車道
の全通が2007年になるということである。
なお、飛騨トンネルの2003年8月現在における進捗は全長10.7キロのう
ち、3.2キロ(30%)である。
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飛騨トンネルリーフレット表紙。
(JH名古屋建設局清見工事事務所発行。)
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飛騨トンネル規格説明。
(飛騨トンネルリーフレット(JH名古屋建設局清見工事事務所発行)から引用。)
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飛騨トンネル路線図。
元図がレイアウトの都合で、天頂が西に向いていたので、本報告では北に向くように
回転させている。図中のロゴが見難いが、この路線の線形と地形だけを読み取ってほ
しい。
(飛騨トンネルリーフレット(JH名古屋建設局清見工事事務所発行)から引用。)
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