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◆画像6 東海北陸自動車道 郡上八幡IC 中央に流れているのは長良川で、東海北陸自動車道は右岸(画面右側)を進む。郡上 八幡ICはランプ部が長良川を渡り、左岸の市街地を貫通する国道156号に接続し ている。 (JH中部のWEBサイトから引用。) |
郡上八幡IC以北ぎふ大和IC付近からは、白鳥JCTまで平坦な地形を進む。ほ とんどが盛り土で、長良川を越える箇所に長い橋梁区間があるくらいである。フル規 格化は容易だが、交通量は少ないので当分は対面通行でも問題ないと思われる。 高速道路のフル規格化の要因は、交通渋滞の回避である。交通渋滞にはいろいろな 原因があるが、美濃ICと郡上八幡ICの間の原因はトンネルの連続である。下り線 は、美濃IC以北が2車線から1車線に減少することが原因の一つになるが、それが 主要因ならば美濃IC以南が渋滞するはずである。実際は、美並IC付近を頭に渋滞 している。ときには、それが美濃IC以南に至ることもあるが、あくまでも頭は美並 ICである。逆に上り線は美濃ICの直前(古城山トンネル)が頭になることが多い。 上下線ともに美濃ICと美並ICの間のトンネル連続区間の終点付近が頭になっ ている。トンネル構造による圧迫感で走行速度が無意識に低下して、その連続により 低下度合いがだんだん大きくなり、ついには後続車両を停止させてしまう。この区間 には特別長いトンネルは存在しないが、短くても連続走行により長大トンネルと同じ ような現象を引き起こしている。 美並IC以北郡上八幡ICまでの下り線もトンネルが連続するが、渋滞回数がその 手前よりもやや少ないのは、交通量が若干少ないのと開通が新しいためトンネルが明 るいせいと考えられる。交通渋滞の発生の有無は微妙な差異しかないのだ。いずれに してもフル規格化ですべての交通渋滞は解消されるはずである。 |
◆画像7 東海北陸自動車道 ひるがの高原SA付近(高鷲ICと荘川ICの間) 高速道路の標高日本一の箇所。 (JH中部のWEBサイトから引用。) |
白鳥JCTまでは長良川や一般国道156号に寄り添っていたが、以北は東側の鷲 ヶ岳の等高線に沿うルートになる。これまでよりも一段高い位置を進む。そのため川 を横断する箇所は深い谷越えになる。日本一高い橋脚があるのもこの区間である。※ これまで高速道路の高所日本一は中央自動車道の八ヶ岳付近だったが、現在(20 03年9月)は東海北陸自動車道のひるがの高原SA付近である。(◆画像7)活字 の並びだけ見ていると誤字のように見えてしまうのですが、「ひるがの」は漢字では 「蛭ヶ野」です。読みにくいので、高速道路の施設だけでなくほかの施設でも正式名 称としてひらがなで表記している。 ※道路構造 本報告はあくまでも交通流の分析に主眼を置いているので、交通流に影響しない道 路構造に関する説明は敢えて最小限に留めている。東海北陸自動車道は山岳ルートの 高速道路なので、ユニークな構造物が多い。本件については機会があれば詳述したい が、土木技術の説明になるので拙文よりも直接専門書を読まれる方が理解を深めるこ とができると思う。専門書は難解で読みにくいので、拙文がある意味きっかけになれ ばそれになりに報告する意義があるのかもしれない。手元に専門書や資料もあるが、 実は当方にも読みにくいのです。 |
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