ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

名古屋瀬戸道路工事進捗報告5-5



【そのほかの万博関連道路】
 愛知万博関連道路は、複数の区間で事業が進行している。ほとんどが万博開催決定 
以前から計画されていたもので、いずれは開通することになったはずだが、国家予算 
の配分の少ない東海地区では開通にはとても時間がかかる。万博が良い意味で起爆剤 
になっていることは確かだ。

◆図1
2005年愛知万博関連道路位置図。
赤線が万博開催までに開通すると考えられる区間。
 ところで、当方は2003年5月22日に本ページの「植田IC6」で、東名阪自 
動車道の名古屋環状2号西南区間(名古屋南JCTと高針JCTの区間)も、万博に 
間に合うかのような表記をしている。本件に関しては、読者からの問い合わせもあった。

 実は、この区間に関しては2002年に、「秋までに着工できなければ断念せざる 
を得ない」という名古屋市長からの会見があった。開通までには着工してから3年は 
かかるという正しい判断である。当方は、圧倒的な予算配分があれば2年で開通させ 
ることはできると考えていた。そして、2003年3月に、くだんの報告書に期待の 
意味をこめて、開通区間に東名阪自動車道を加えた。万博開催まで丁度2年である。 
ところが、年度が明けてもほとんどの区間を着工していない。少し心配になってきた 
5月に報告書が開示された。気づく人には気づかれてしまう誤判断である。案の定、 
的確な指示を受けてしまった。

 今年8月に大高JCTと高針JCTの間の全区間を踏査してみた。
 着工しているのは、名古屋南JCT付近から国道1号までの区間、植田ICくらい 
である。ほかの区間は、とても2年以内に高速道路が開通するとは思えない。今機会 
に当該区間の開通はままならないというかたちに訂正させていただく。

 なお、期待の意味で、着工している2区間は部分開通させることができるかもしれ
ないというかたちにしたい。名古屋南JCTと有松ICの間と、植田ICと高針JC
Tの間である。有松ICは国道IC号と接続し、植田ICは国道153号や環状2号
平針方面と接続する。後者は、長い開通区間の延長というかたちになり、それなりに
交通量を望めるが、前者は少なくとも別料金ならば短区間すぎて効果は発揮しにくい
だろう。名古屋南JCTでは出入口はないので、有松IC利用車は、伊勢湾岸自動車
道か名古屋高速道路という有料道路を必ず利用する。有松ICまでの区間は無料開放
するくらいの便宜を図ってほしいものだ。

 なぜ、この区間の全通に誤判断を招くほど期待しているのか。名古屋高速(3)大 
高線がパンクするからである。伊勢湾岸自動車道が全通すると東名高速道路の豊田J 
CT以東と名古屋市街の連絡は大高線と伊勢湾岸道経由の方が便利になるからであ 
る。さらに、中部国際空港が開港すれば大高線はメインエアポートアクセスになる。 
これらの開通、開港と東名阪自動車道の全通はセットにしておかないと、大高線のス 
ムースな流れは確保できない。現在でも平日朝夕には大高線は渋滞している。ただ 
し、この渋滞は首都高速のような致命的なものではない。定時走行時の通過時間の2 
倍程度で抑えられている。何とかこの状態を保持したかったのだ。

続く