◆図2
亀山連結線付近広域高速道路網図。(2005年ころ)
青色点線は高速道路で、2003年4月時点で着工しているが、2005年ころには
開通は間に合わないと考えられる区間である。
水色点線は高速道路で、2003年4月時点で着工していないが、2005年ころに
は着工していると考えられる区間である。
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東名阪自動車道鈴鹿本線料金所での渋滞を回避するために、料金所のブースを増設
した。料金所用地の拡幅を最小限にするため変則な千鳥式を採用している。これによ
り渋滞はやや緩和されたが、決定打にはならなかった。
なぜ、このような中途半端な対策しかしないのだろうか。鈴鹿本線料金所付近は市街
化が進行しているわけではないので、十分なスペースを確保できたはずである。これ
は、ほかに抜本的な対策を準備しているので、投資を最小限にするための暫定策だっ
たのだ。抜本的な対策は、鈴鹿本線料金所の撤去である。
撤去のために次の対策が進行している。(◆図2を参照。)
(1) 京都、大阪方面に短絡する第二名神高速道路を建設する。
(2) 伊勢方面に直通する亀山連結線を建設する。
第二名神高速道路は、一気に全区間開通させることはできないので、当面は四日市
JCTから亀山東JCTまでの区間は東名阪自動車道で代用する。2003年4月時
点では、四日市JCT以西は東海環状自動車道と接続する四日市北JCTを経て菰野
ICまで工事中だが、菰野ICから亀山JCTまでの区間は未着工である。鈴鹿本線
料金所は四日市JCTと亀山東JCTの間にあるので、第二名神の亀山東JCT以西
開通までの撤去が必須になった。
奈良方面の名阪国道へは新設される亀山料金所を利用することになる。これは、亀
山PA(パーキングエリア)の先で伊勢自動車道直結線(亀山直結線)から分岐した
亀山ICの料金所というかたちになる。
また、伊勢自動車道の直通化により関本線料金所の渋滞も解消される。ただし、関
本線料金所は名阪国道へ連絡する関JCTの料金所として残る。関JCTから奈良方
面、亀山IC(東海道)方面と連絡する交通が利用することになる。関料金所の交通量
はかなり少なくなり料金所起因の交通渋滞は解消すると考えられる。ただし、亀山料
金所は、第二名神高速道路の大津JCTまでの開通により名阪国道の交通量はやや少
なくなるが、まだまだ大きな需要があるので十分な広さが必要である。
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亀山連結線案内板。
(この画像のみ2003年4月6日に東名高速道路守山PAにて著者撮影。)
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亀山連結線は今後の名阪間の高速道路ネットワークの要になる画期的なルートであ
る。わずか5.5キロの区間だが、その役割は重要である。東海地方の高速道路のP
A(パーキングエリア)、SA(サービスエリア)には案内板が掲示してあるが、あま
り目立たない。実際に通過してみて派手なS字カーブに戸惑うくらいである。
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亀山連結線完成予想図。
手前の広いエリアが亀山PA、本線が2本に分かれて左側が亀山料金所、右側が亀山
連結線である。
(JH中部のWEBサイトから引用。)
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亀山PAはハイウエイオアシスを併設する大規模な休憩施設である。これまでは、
名古屋寄りの御在所SAの利用が多く閑散としていたが、亀山連結線の接続により伊
勢分岐のランドマークになる。ただし、亀山東JCTから第二名神高速道路が開通し
て京都、大阪方面の主軸になれば名阪国道の交通量は少なくなる。そうなれば名古屋
方面と伊勢方面の連絡ルートにおける単なる中間点になり交通量は少なくなる。した
がって亀山PAの利用車も少なくなる。ただし、現状の交通量は計画交通量を上回る
もので、第二名神高速道路の開通で計画交通量におさまるだけで、これを大きく下回
ることはないだろう。いずれにしても亀山PAの前後区間の交通量は決して少なくな
いので広い駐車スペースは無駄にはならないだろう。
関西と九州の主軸が中国自動車道から山陽自動車道に移行して、中国自動車道の交
通量は著しく減少した。そのため休憩施設の利用車も減少した。かつては主軸だった
ため駐車スペースは広いが、現在は閑散としている。採算のとれない給油所やレスト
ランの営業時間が短縮された。東名高速道路や名神高速道路にようにレストハウスが
リニューアルされることもないので余計に寂れた雰囲気を醸している。関西と九州は
主軸が1本で十分な交通量しかないので仕方がない。亀山PA、亀山連結線は適正な
交通量になるだけで、このような状況には陥らないと思う。第二名神高速道路は当面
は大津JCTまでの開通で京都方面への利便性は確保できるが、奈良方面へはさらに
城陽JCTまでの開通を待たなければならない。また、神戸JCTまで全通しても大
阪南部、阪和エリアへは名阪国道の方が便利である。名阪国道の線形を改良して高速
道路化しても無駄にならないような気がする。
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