ベネチアの玄関、サン・マルコ広場周辺の夏は、世界中から押し寄せた
観光客でごった返している。

しかし、その観光客の何倍も集まっているのは、

ハトである。左奥の青白パラソルで餌も売ってるので食べ物にも困らない。
そんなわけで人間が恐くないのか、踏まれそうになっても逃げる気配がない。
しかし、たまに、

「キャ〜〜〜」という叫び声とともに、一斉に飛立ち、狂ったように広場を旋回する。
このハト特攻隊は迫力ありすぎだ。

キンキラ豪華なサン・マルコ寺院ですら、ハトの嵐に覆われたホラーな館に大変身である。

一応、寺院側はいじましく、日本でもおなじみの対策を講じているのだが、

ツメが甘いようである。

ゴチャゴチャしたデザイン上、

ハトの休息場所は、いくらでもある。

かくして、サン・マルコ広場入り口で睨みをきかせているは、ライオンではなく
ハトなのであった。