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インドネシアの「しきたり」。行儀作法と言ったほうが正しいかもしれない。 例えば、インドネシア人のお宅にうかがってお茶やコーヒーをご馳走になるとする。 その時「どうぞ」と出されてすぐに手をつけるのはハシタナイ。 二度、三度とすすめられて、「それじゃあ、、まぁ、しかたない」という風に はじめてカップに手をのばす。 日本でもお茶など出されてすぐに手をつけるのはハシタナイと窘められたハズである。 挨拶も客間に通される早々、三つ指をついてながーい挨拶が交わされたはずだ。 そんな作法を終えると、いつもの会話が始まる。 ”いや〜、ホントあつくなりましたよね〜” なんて具合に。 子供のころ、大人たちのそんな行儀作法を見ていて不思議に思ったものだった。 古い日本の行儀作法を今はとてもなつかしく思うのだが。 |
インドネシア・バリ島でも会話の中で微妙な作法があるらしい。 共通のバハサ・インドネシア(インドネシア語)の他に地元の人はバリ語を話す。 (因みにジャワではジャワ語、ササッではササッ語)標準語と方言みたいなものか? そのバリ語のなかでも話す相手のカ−スト(階級)によっては謙譲語を使わなくては ならなかったりする。「私は○○カ−ストです」とあからさまに言うことはなく、 あくまで会話のやりとりで探っていくらしい。 日本人のご主人とバリ人の奥さんのお宅に、通りがかりに招かれたことがあった。 「こんな田舎に日本の方が、、めずらしい、、コピでも飲んでいきませんか?」 私は日本語が話せるのがうれしくて、お招きにあずかった。わたしを案内してくれていた バリ人の友人は少し戸惑っているようだったが。 私は日本人に偶然会えたこと日本語が話せるのがうれしくて、はしたないことに 出されたコピにもすぐに手をつけペラペラとしゃべり始めていた。 私の友人のバリ人は、確かにあの時すぐにはコピに手をつけず、バリ人同士で話す ときは少しスローモードだった気がするし、考えながら話しているようだった。 そのバリ人の奥さんのカーストはわからなかったけれど、「大学をでている」と 聞いたので、まあ村の名士の出なのだろう。 この点で私は日本の”しきたり”をスッカリ忘れてしまった日本人で、私のバリ人の 友人は由緒正しいバリ人ということになる。 いつも脳天気にジョーダンばかり 言ってるバリ人のすごく繊細な一面。 |
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