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塚崎慎一郎、道頓堀川に潜る


2003年9月。素もぐり日本一の水中写真家、塚崎慎一郎が、ダイビング・
イベント本番直前の道頓堀川に潜った。そのときの写真は、13日(土)発売の
「週刊ポスト」(小学館)に掲載されるよ。
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「アゴヒゲアザラシ タマちゃんのナゾ」
レクチャー中の塚崎慎一郎
「道頓堀川潜水記」
	  
 道頓堀川は抹茶色に染まり、アオコやカビに似た匂いが川面を漂う。意を決して川
に飛び込むと、川面に漂うゴミが水中カメラや水中マスクを汚し、頻繁に拭わなけれ
ばならない。さらに水中は伸ばした手の先が見えない程の凄まじいばかりの濁りだ。
濁りの為に川底まで潜ると、真昼間なのに夕暮れのように暗くなってしまう。

 道頓堀川の水深は川岸で2m、川の中央で3m。川底はヘドロで覆われている。ヘ
ドロに腕を突っ込んでみると、腕の付け根まで埋まってしまった。恐らく、場所に
よってはヘドロが1m以上、堆積しているに違いない。私も東京湾など汚いところで
も散々潜ったが、こんなに厚いヘドロが堆積している川は初めてだ。

 7月の川ざらえもあってか、川の中央付近は比較的ゴミは少ないが、川岸や戎橋の
周囲には夥しいゴミが沈んでいた。特に戎橋の上流側、下流側ともに川底はゴミが敷
き詰められた状態だった。自転車やビニール袋などの雑多なゴミが、殆どヘドロに埋
もれた状態で川底を覆っている。ところどころ、ヘドロの中から鉄パイプや金属片
が、まるで槍のように突き出ている。

 ゴミの中にはガラス片や陶器のカケラ、折れた自転車のスポーク、鉄パイプ、鉄板
など、川に飛び込んだ人に怪我を負わせる危険性があるものも多い。橋の欄干から水
面までの高さは約5mはあるので、川底のゴミで怪我をする可能性が高い。さらに
は、ヘドロに埋まった自転車などのゴミに、ロープやビニール袋などが絡まって網状
になったゴミも見かけた。川に飛び込んだ人が、それに絡まったら溺死する危険性も
ある。他にもヘドロや川の水に潜む病原性の細菌が感染する危険も考えられる。

●目についた危険なゴミ
自転車(10台位)、針金、道路標識らしい丸い鉄板、ガラス瓶(割れたものも多
数)、皿や茶碗(割れたものも多数)、鉄パイプ。

●その他のゴミ
鬼瓦、携帯電話(2個)、タイヤのホイール、傘(無数)、靴、長靴、コンクリート
ブロック、材木、空き缶、ポリ袋、ビニール、タオル、紐、ロープ、スナック菓子の
袋、タオル、折り畳み椅子?、乳母車?。

(報告:塚崎慎一郎)