なんとなく感想文 |送られてきたグッズ(書籍以外) homehome

映画「K2初登頂の真実」試写会

(加藤健二郎 2014.5)


 1950年代。イタリアが国を挙げて、K2初登頂栄冠を勝ち取ろうとした。

国家予算取りから、隊員の選抜、適性検査やトレーニングも含まれているところなど「国策としての登山隊」が描かれてて、時代を感じさせる。日本の山岳映画「剣岳 点の記」も測量という国策事業であり、個人の冒険とロマンのためよりも、国策としての初登頂の方が、そそるものがあるのかもしれない。

 イタリアっていうと個人主義でナンパなチャラチャラしてるイメージが強いが、登山界では偉業を刻むアルピニストにはイタリア人が意外と目立つ。超人ラインホルト・メスナーもイタリア人だ。この映画に出てくるイタリア人たちも、日本からイメージするイタリア人っぽくはない。  この映画の目的が「淡々と真実を曝す」という点にあるのか、過酷な大自然下でのアクションシーン的なところにはそれほど力点を置いていない点、歴史検証映画らしさを出している。感情大国イタリアっぽくない側面を見せていて、落ち着きがある。

「K2 初登頂の真実」公式サイト
2014年5月10日劇場公開開始
東京:ヒューマントラストシネマ有楽町
大阪:シネ・リーブル梅田


続く