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ここで、豊富バイパスの将来について記す。先述のように豊富バイパスは道央 自動 車道の一部区間である。道央自動車道は1971年に千歳ICと北広島 ICの間2 3.3キロが初開通した。この区間は現在でも道央道で最大交通量 を誇る区間で、札 幌と千歳空港を結ぶエアポートアクセスとして開通を急がさ れたのである。その後1 978年から既開通区間の端部を延長するかたちで順 次延長していった。2001年 までに国縫ICと和寒ICの間359.9キロ が開通した。これは、東名高速ならば 東京ICから名神高速の一宮ICまで (355.1キロ)、東北道ならば川口JCT から仙台を超えて大和ICまで (357.1キロ)に匹敵する。これを長いととらえ るか、案外短いととらえ るかは、個人の北海道の広さのイメージと高速道路整備の現 況認識により正反 対に分かれるところである。 当方はこれまでの35年にわたる開通 経緯を知っていて、北海道は案外狭い というイメージがある。それで、長さに関する イメージではなく整備率に着目 している。道央自動車道の整備延長は681キロであ る。そのうち52.8% が高速自動車国道として開通しているのだ。それに函館新道 (11キロ)、名 寄バイパス(7キロ)、豊富バイパス(16キロ)を加えると、5 7.8%に なる。思う以上に順調に整備されていると考えてしまう。(開通経緯は、 ◆表2 を参照。) なお、◆表2では函館新道の自動車専用道路区間は記載していない。函館新道 は高 速自動車国道に指定される前から函館市街と大沼を結ぶ20.2キロの国 道5号のバ イパスとして着手している。2001年3月24日に全通した自動 車専用道路区間は そのうちの11キロだけである。ほかの区間は一般道路とは 平面交差である。ただ し、道道100号函館上磯線(産業道路)とは立体交差 し、さらに北行きのみ国道5 号から右折する分岐部が高架になっている。この 立体交差は高速道路のように本線が フラットで出入口がスロープになるかたち ではなく、本線が盛り上がる都市部に見ら れる典型的なオーバーパスである。 また、自動車専用区間でも有料道路を想定してい ない出入口が短いランプウ エイで一般道路に接続する簡単な構造になっている。横浜 市を南北に縦貫する 国道16号の横浜横須賀道路に対する保土ヶ谷バイパスのような 構造なのだ。 ◆表2は、当方が独自に作成している道路開通経緯のデータベースから 検索した 結果である。函館新道は、こだわりを持って高規格一般道路としてクレジッ ト しているので掲載されていない。ただ、道央自動車道全体をとらえるために自動 車 専用区間の11キロだけは、このレポートの整備率算定においては道央道の 開通区間 の一部とした。 |
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