ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

阪神高速森小路線 8



 森小路線の交通量は決して少なくない。出入口で1日14000台が利用してい 
る。城北JCT以西は78200台なので、約82%が守口線直通、12%が森小路 
線ということである。一つの出入口ではかなり多い方である。もし、森小路線に第二 
京阪自動車道が接続すると交通量は増大する。森小路線自体は余裕があるが、城北J 
CT以西は耐えられない。長柄R以西の上り線はパンク必至である。それを回避する 
ために第二京阪自動車道の接続を回避した計画なのだろうか。本当にパンクするのだ 
ろうか。

◆図9
阪神高速(12)守口線の各出入口の交通量。
本線走行車両のうち、どの程度が出入口を利用しているのか見てほしい。いずれの出 
入口もおおむね本線の10%から20%程度が利用している。特定の出入口への偏り 
はない。理想的な配置と言える。
 阪神高速守口線は近畿自動車道に直結していない。近畿自動車道吹田方面は摂津南 
ICから中央環状線を経て守口Rで乗り入れることはできるが、中央環状線の鳥飼大 
橋の通過負担が大きいのであまりお勧めできない。また、松原方面は大東鶴見ICが 
遠いので守口線ではなく東大阪線を利用するのが一般的である。つまり、守口線は国 
道1号寝屋川BP直通専用のようなかたちになっている。

 第二京阪自動車道が門真JCTで近畿自動車道に接続しても、大阪市内方面へは東 
大阪JCT経由で阪神高速東大阪線を利用することになり、守口線は相変わらず国道 
1号直通専用のままである。ところで、第二京阪自動車道は国道1号のバイパスにあ 
たるので、交通量はある程度分散される。4車線の国道1号の交通量の1.5倍が6 
車線の第二京阪自動車道を利用するわけではない。通行料金の負担も第二京阪自動車 
道へのシフトを妨げる原因になるだろう。

 第二京阪自動車道の計画は、名神高速道路が4車線で天王山トンネル前後の慢性的 
な渋滞が発生していたころに策定している。ところが、名神高速道路は第二京阪自動 
車道の開通を待たず6車線以上への拡幅を施し、渋滞回数は激減した。それに経済低 
迷に起因して交通量は伸びていない。

 第二京阪自動車道の建設に反対しているのではない。より実現性の高い計画にし 
て、利用しやすいかたちで早期に開通させてほしいのである。門真JCTまで開通し 
たとき、近畿自動車道の料金が加算されることも利用を敬遠する理由になるだろう。 
第二京阪門真ICで一般道路に降りてしまえば、最寄りの阪神高速入口までの区間が 
ロスタイムになる。

 いずれにしても門真JCTまでの開通では、京都方面と大阪都心 
とのアクセスには利用しにくい。しかし、門真JCT以西の計画には無理がある。第 
二環状線との接続ではなく、森小路線への接続で十分なのではないだろうか。名神高 
速道路の拡幅で交通量はさほど増えていないように、第二京阪自動車道の開通で国道 
1号と併せた全体交通量もさほどふえないのではないだろうか。それに、門真JCT 
で近畿自動車道を介して東大阪線へのシフトも考えられる。

続く