ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

名古屋瀬戸道路工事進捗報告3



 丘陵の切り取り区間は、高架区間に比べて工事が容易なので進捗は遅く見える。切 
り取り区間の自然林は残るのだろうか。現時点ではそのまま残っているが、当該地区 
は区画整理前なので、この機会にすべて更地になる可能性がある。愛知万博は、当初 
長久手町の青少年公園ではなく、瀬戸市の海上(かいしょ)の森地区だけを会場にし 
ようとしていた。ところが、海上の森は都市近郊には珍しい自然林で、希少生物の宝 
庫だった。そのため会場計画を見直し、海上の森の会場規模を小さくし、既存の青少 
年公園を改修して第二の会場を設けることになった。海上の森のような説得力のない 
単に未開発の雑木林は、知らぬ間に無くなってしまう。地味に自然を残すような開発 
計画をたててほしいと思う。
 
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 日進市北新町福井
 愛知県道233号岩作諸輪線オーバークロス部。
 本線と長久手ICのランプ部が架設される。
 
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 長久手IC完成時のモンタージュ
(愛知県道路公社WEBサイトから引用)
 名古屋瀬戸道路の計画交通量は、1日26900台である。料金設定にもよるが、 
一概に荒唐無稽ともいいがたい予測だと思う。
このルートは、猿投グリーンロードを介して名古屋市と豊田市北部を結ぶ。東海環状 
自動車道までの区間は4車線に拡幅して高速道路に改修中である。名古屋市と豊田市 
を結ぶルートは、東名高速道路と国道153号がメインルートで、国道153号上に 
は名古屋豊田道路の計画もある。全線高架道路の計画で、道路用地もほとんど確保済 
みだが、莫大な建設費用がかかるため建設主体さえ決まらない。それよりも猿投グ 
リーンロードの高規格化の方が現実的である。猿投グリーンロードも名古屋瀬戸道路 
も愛知県道路公社の道路なので、乗り継ぎ割り引きを設定したり、思いきって名古屋 
瀬戸道路の無料開放をすれば、このルートが、東名高速道路に次ぐ、名古屋と豊田を 
結ぶメインルートになると思う。(東名高速道路の名古屋ICと豊田IC間の料金は 
普通車で550円なので、東名高速道路(名古屋IC?日進JCT)、名古屋瀬戸道 
路(日進JCT?長久手IC)、猿投グリーンロード(八草IC?猿投IC)の利用 
で、名古屋ICと猿投ICの料金を550円以下に設定してほしい。)
 
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 長久手町前熊
 どのみち、2005年までに東海地区の高速道路ネットワークは、東京、大阪など 
ほかの大都市がうらやむほどのすぐれた構成になる。料金設定など運用面での抵抗感 
に起因する敬遠を防ぐべく、道路管理者の枠を越えたフレキシブルな対応をして貴重 
な社会資本を有効活用できるようにしてほしい。


【追記】
 脱稿後に、今季の東名高速道路の集中工事予定が発表された。本稿では、名古屋瀬 
戸道路の日進JCTにおける東名高速オーバークロス部は秋の集中工事期間の一晩で 
実施されると考えたが、実際には集中工事とは別のスケジュールでの施工になった。
今秋の東名高速道路の規制スケジュール
 9月28日夜の通行止め規制で、名古屋瀬戸道路の日進JCTランプ架設だけでな 
く、東名三好IC北側で愛知県道54号豊田知立線BP(バイパス)のオーバークロス 
橋も架設される。豊田知立線は安城、知立と豊田市北部、瀬戸を結ぶ幹線道路で、南 
側は県道520号豊田東郷線まで達している。この先、東名三好ICと直結して、さ 
らに今回架設されるオーバークロス橋を経て、三好ヶ丘に至る。東名三好ICは19 
93年3月22日に開通した。一般道路への接続は豊田知立線バイパスへ直結するよ 
う設計されていた。バイパスの建設が見送られていたため急カーブで新設の補助道路 
を経て、?生新田で旧道に接続させていた。今回の架設で、東名三好ICの利便性はか 
なり良くなると考えられる。日本道路公団管轄の高速道路は案外早く建設されるが、 
ローカルな愛知県道は重要ルートと認識されていてもなかなか進行しない。三好ヶ丘 
から北側の県道58号名古屋豊田線までの区間も早期に開通させてほしい。長久手、 
瀬戸方面から東名高速で東京方面との連絡におけるメインルートになるはずである。
 
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 2002年9月28日夜の
  通行止めに関するリーフレット
 本日(2002年9月16日)、豊田知立線BPの架設地点、および名古屋瀬戸道 
路の日進JCTの進捗について現地で確認した。先月(8月)は、日進JCTの東名 
高速下り線からのアプローチランプの上部工が進行していなかったが、今は東名高速 
本線オーバークロス部を除くすべてのスパンに架設されている。あとは、9月28日 
夜にボックスビームを載せるのを待つだけである。
 
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 2002年10月21日から11月1日までの
 恒例の集中工事に関するリーフレット
 ところで、今回の通行止め規制は一晩だけで、リーフレットには予備日が記されて 
いない。以前、東郷PA南側で名鉄豊田線のオーバークロス橋(トラス橋)を架設す 
るために通行止め規制が実施された。この日は失敗して、改めて別の日に再架設する 
ことになった。(2回目は成功した。)道路同士の架設ではあまり失敗は聞かない 
が、東海道の超重要ルートの通行止め規制を実施するのだから一度で成功させてほし 
いものだ。

続く