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怪しい拠点への一斉射撃。距離はたぶん、200〜250メートル。 偶然の賜物だが、スッゲエ衝撃波を伴う同時弾着となる瞬間があった。 60ミリ迫撃砲、RPG−2ロケット弾、7,62ミリ機関銃M−60。 ドドンという太めの爆発音に、ピュンという音が一瞬混じっていた。 エルサルバドル北部、チャラテナンゴ州幹線道路[CA4]沿道、El Jardin。 「ポニフエルテ、ポニフエルテ、・・・・・」と軍用無線でのやり取りが続いて いた。 暗号はよくわからなかったが、迫撃砲小隊のコードネームがポニフエルテで、エ フエフというのが観測班か司令部であることはわかった。射撃小隊が直接観測班 とやり取りしているふうではなく、司令部経由のようである。 異なる武器での同時弾着射撃は、緻密な計算とチームワークがないと難しい。 ラテンアメリカのノリノリ兵隊たちにできるわけないとおもう。 だから、偶然にちがいない。 陸上自衛隊教導団の総合火力演習では、かつては、同時弾着射撃をやっていた が、近年は、自衛官のレベルが落ちたせいかどうかは不明だが、実演科目から外 されている。もし、技量不足で、ということだと、演習場でもなかなか簡単では ないということになる。 |