戦争・軍事 |中南米

ジャングル戦闘専門大隊(BLI)




内戦中のニカラグア。サンデイニスタ解放戦線。
ジャングル戦闘専門大隊(BLI)=Batalion Lucha 
Iregular。

21日間のジャングル戦術行動訓練の中でのひととき。
中央の階級章がついている人が、大隊長=大尉。
下痢との戦いをくりひろげてるカトケンは痩せてるね。

Batalion Lucha Iregularは、1個部隊40人以下の単
位で、ジャングル戦へ展開する歩兵戦闘特殊部隊で、集まった兵士の中でも、体
力トップクラスの者の寄せ集めだ。射撃などの戦闘技術や頭脳よりも、体力体力
である。カトケンも、21日間の訓練の中で、Batalion Lucha 
Iregularの編成にはいることができ、行方不明兵士の捜索などを少尉と
2人で行ったりしていた。

おおざっぱな中南米の中で、いいかげんさトップクラスのニカラグアなもんで、
実戦経験の乏しい歩兵部隊が2〜3個部隊ジャングルに展開すると、ほぼ毎日、
迷子になって消えてしまう兵隊が1人くらい出る。いいかげんなニカラグアなの
で、Batalion Lucha Iregularに選抜されたチームは、
先頭地域で戦術訓練をしていて、迷子になった新兵が敵の捕虜になったり狙撃さ
れたりするので、探しにいかなければならないのだ。

カトケンが腹のところにぶらさげているのは、7,62ミリ弾の弾倉3個=90発。
行方不明兵士捜索チーム員は、2人で別行動することもあるので、他の兵士より
も、たくさん実弾をもっている。
ソ連製カラシニコフAKMの分解、メンテナンスをする。分解組み立ては、30
秒以内なら感心してもらえるが、日本人は手先が器用なほうなので、20秒台で
だいたいできるだろう。
カラシニコフは泥水の中に沈めていたものを取り出してすぐに撃っても大丈夫な
どと、日本の銃器マニア書籍には書いてあったが、現実はそれほど甘くない。1
発でも射撃したら、その日のうちに、銃身内の掃除はしなければ煤が固まってし
まうし、泥水なんかにつけておいたら、発射不良になったり、不発射だった弾取
り出そうとしたらズドンと発射しちゃったりと、まあ、いろいろなことが起こる。

弾詰まりした銃を他の兵士から受け取った瞬間に、ズドンと発射しちゃったこと
もあった。
銃口は、いかなるときでも人のいる方へ向けないように、ということがよくわか
る体験でした。
米軍では、銃口を部隊内の仲間に向けただけでも処罰、だったっけか?
工具ナシで、はめこみ式で全部組み立てできるところは、カラシニコフの優れど
ころだ。
最初に実戦使用した銃がカラシニコフなので、他の銃は、どうもめんどくさい。
後日、捕獲したガリル小銃を分解したらうまく組み立てられなくなっちゃった。

続く