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戦車兵神博行の自衛隊チェック129

(冬季仕様、日米キャンプ比較)


『米軍の野営地』

 米軍は寒冷地の訓練も行っていたが、自衛隊のようにスキーを使ってはいない。
テニスラケットを大きくしたようなカンジキを履いている。しかしスピードは行
軍は遅かった、ハワイの部隊だからしかたないか?。 有事の際にどんな地域に
突然派遣されても良いように、あらゆる環境で訓練している。自衛隊とは基本的
に違う思想だ、しかしこれからは海外への派遣が当たり前になる時代が来る、見
習わないといけないね。
『寒さの中作業ははかどらない』

 しかし慣れない寒冷地での訓練は大変だ、装備だって使い慣れない物になるだ
ろうし、身体が追い付かないだろう。天幕を張るのにジッと突っ立ていた。
彼等の寒冷地の装備は白い防寒具や大きな防寒靴に至まで一時的に貸与されてい
るようで訓練が終わると直ぐに返納するらしい。彼等がミッキーマウスブーツと
呼ぶ防寒靴は異常に大きいので名付けられたようだ。
シベリアの寒さに耐えられる靴だそうで、北海道では暑いくらいだそうだ。
『寒冷地用では無いのか?』

 しかし天幕は白色じゃ無く、一面銀世界の冬景色ではかえって目立つ代物だった。
 食料はコンバットレーションのパック飯ばかりだと言っていた。
寒い時は食事が大切なのに戦闘糧食の携行食じゃ力も出ない。
温食が出ないのは、後方支援の部隊が来ていないのかそれとも演習中はコンバッ
トレーションのみと決まっているのか。そんなこともあって親睦も兼ねて我々が
お金を出し合って街に食材を買い出しに行き焼き肉とか毎晩米兵を招き親睦を深
めた。米兵は喜んで来ていた。
『自衛隊の分隊用天幕、冬季仕様』

 自衛隊の冬季の天幕には携帯用のストーブ(隊員の私物の場合が多い)か官品
の大きなストーブが必需品だ。
特に管理野営の場合のように長期滞在する場合は防寒用具は特に気を使わなけれ
ばいけない。
もちろん個人的にもだ、自衛隊は何でも面倒なんて見てくれないのだ。
 私はこの訓練中約1か月間演習場で寝泊まりした、別の訓練もあって状況下の
演習が終わってもここに戻る超ハードな訓練だった。理由はスキー、つまり冬季
戦技に強くないので、選手要員等の隊員に駐屯地で訓練させ、私のような隊員は
最初からこんな訓練に山籠もりする運命だったのだ。

続く