『この車輌は何か解るだろうか？』


　某部隊の戦闘団検閲の際、後方段列で飯を作る糧食班をに作業員で出た時の話
である。その時、野営地には野戦病院の大きな天幕やら師団長（検閲官）やら幕
僚等の天幕、つまり師団司令部も来ていた。
私はいつも前線の戦車に乗っていたので余りこのような経験は無い。
段列もせいぜい大隊か連隊の段列くらいまでだ。
　そこに写真の車輌が駐車していた。

『戦う男達の背中』


　話は変わるが、演習中に脱糞する場合トイレが無いことが多い。
いや最初からトイレなんて無い所で演習しているが、野糞が常識である。円匙
（エンピ、スコップのこと）を持って『地雷敷設に行ってくる』と行ってするの
である。
しかし、段列のような集団で野営している場所では穴を掘って簡易トイレを作る
か、思い思いに穴を掘って野糞をするか、レンタルで工事現場によくあるトイレ
を借りてくるしか無い。

『野外炊飯具１号』


　しかし衛生的に良く無いので演習中便秘になる者も多い。
臨時編成で普通科の二曹の指揮下に入った糧食班要員の我々戦車大隊の陸士隊員
は、長となったこの二曹に指示された『あの車輌はトイレである、あそこで用便
をするように』と言われた。

『頑張れ自衛隊』


　一番上の写真のトラック、トイレだった、しかも大便は電気で焼くそうだ。
これが本当の「焼け糞」だね、しかし偉い人達はこんな所で用便をしていたの
か、阪神淡路大震災でも災害派遣ではるばる派遣され大活躍したそうである。自
衛隊の隠れた装備品だ、正面装備ばかり見ていては本当の自衛隊通じゃないね。