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戦車兵神博行の自衛隊チェック68

(普通科じゃなくて良かった2)


『装甲装輪車から下車戦闘』


 戦車部隊に配属になった普通科隊員は活躍してくれる、戦車が行動する場合た
だ突き進むだけが能じゃない、地形的に危ないと思えば偵察や斥候を出すし普通
科に確保してもらう場合も多い。
『マムシ前へ』と無線が入る、すると下車した普通科隊員が目標に向かって駆け
出す。
 無線が入る『ハァ、ハァマムシ、OO確保異常なし、送れ』。
息が切れて苦しそうな息遣いで無線が入ると普通科の大変さがこちらへ伝わって
くる。
普通科に戦車が配属になって戦車の出番だと思う場面でも決して出番が無い、普
通科の意地なのかそれとも戦車に遠慮しているのか、それとも戦車の運用を知ら
ないのか…。

『73式APC』


 普通科の検閲に配属部隊となった時、一晩で立派陣地を掘っていたり。重い装
具を持ちながら行軍したり、冬もスキー行進したり、雪壕を掘って眠って二炭化
炭素中毒になったり…、普通科じゃなくて良かった。
『96式装甲装輪車』



 ある丘に普通科の陣地が構築され、我が戦車も警戒に当たった。
小雨の降る丘に機関銃を携帯した普通科の隊員が丘を転がって落ちて行くのを車
長と見た、『疲れてるな、戦車で良かったぞ』車長が言った。
『96式自走120mm迫撃砲』



 普通科の支援火器は旧軍より貧弱だ、と普通科から転科して来た陸曹が言っ
た、機関銃くらいしか突撃する時に支援射撃が無い、擲弾筒みたいな旧軍の兵器
が必要だと。
小部隊単位の戦闘ならその通りなのだろう、故障の多い武器に頼るのは不安だろ
うから。
『120mmRT』


 普通科テスクの仮設敵として北海道中の普通科部隊を見た、一つの高地を攻略
するにもいろんなやり方があるものだと感心した、203高地のような突撃をす
る普通科はあっと言う間に全滅したし。
ゆっくり地形地物を利用して前進してくる部隊様々だ。
しかし結果は我が仮設敵部隊の攻撃に阻まれ目標を奪取した部隊は皆無だった、
戦車が壕から出る機会も無かった、一度だけ連装(車載機関銃)の射撃をして全
滅したのが唯一だった。

続く