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戦車兵神博行の自衛隊チェック59




軍事に詳しくない一般ジャーナリスト様が
「雨の日も戦争するんですか?」と訊くと、どんなに気合い抜けた軍隊でも、
「雨だろうが嵐だろうが、戦争します」と答える。

しかし、それは嘘である。
雨を理由に戦争が中断されたことは何度もあるのが戦争の実態だ。

その点、自衛隊は正直だ。
東千歳駐屯地での2006年のイベント。
雨に負けて、スケジュールの一部が中止になった。

質問なんかとなくても、
そういう面もちゃんと一般公開で示してくれた。

施設科のロケットは雨に負けず発射します。
90式戦車の操縦席窓に注目
ちゃんとワイパーがついてます。
74式戦車には泥よけ。

(写真:神博行、文:加藤健二郎)


通信不手際により、文を東長崎機関で書くことになったため、神氏の部隊と違う
記述になってしまいました。神氏のいたことある部隊では、雨で訓練中止は一度
もなかったそうです。しかし、東長崎機関のそれほど多くない取材経験では、何
度かありました。これは、部隊による違いなのかもしれません。

部隊間のイジメ合いになってもよくないので、部隊名など詳細は省きますが、天
候による訓練中止があった経験、記憶にあるものを以下に並べます。

矢臼別演習場:台風接近が予測され悪天候化の前日午後から全部隊訓練中止
東富士演習場:雨と霧のため、総合火力演習の実弾射撃全面中止
浜大樹演習場:雨と霧のため、部隊上陸訓練翌日延期。LCACは、上陸したの
に、陸上自衛隊部隊がLCACから下船しなかった。つまり、艦艇は上陸できた。

空挺降下・ヘリボーンの中止は条件が違いすぎるので省きました。

他にも、北海道の某部隊広報幹部から「氷点下25度以下になると、野外訓練は
中止するという基準になっています」と聞いたことはあります。

また、実弾射撃は、視界不良だとやらないという話は、かなり多くの部隊から聞
いています。演習場は山麓にある場合が多いため、雨が降れば霧を招くことが多
く視界不良になります。「天候により訓練中止」を軟弱腰抜けと受け取る人もい
るかもしれませんが、東長崎機関としては、天候に応じた部隊運用は大切だと
思っています。

上記、訓練中止部隊について詳しく知りたい方はこちら参照

続く