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10年以上前の戦車操縦手の私、神博行。 手にはサブマシンガン、戦車帽の眼鏡には反射防止の戦車眼鏡覆いを取り付けて いる。ちなみに官品ではないので、私物で作るか自衛官ご用達の業者から買う。 後方の74式戦車には交戦装置(バトラー)をつけている。砲身の根元にある四 角い蜂の巣のような器具と砲塔上にあるサイレンみたいな装置。砲身のは射撃し たときに「パン」という射撃音と煙が出る。空砲の代わりだ。撃破されると、こ の箱から黄色い煙が出るし、砲塔上のサイレンがうるさく鳴り響く。 偽装用のバラキューダが砲塔に巻かれている。戦車車体横に取り付けられている 丸太は履帯(キャタピラ)が外れたり、泥地で戦車がカメになったときに脱出す るために使う。 こんな汚れた戦闘態勢の戦車は駐屯地見学をしても決して見れないし、通常の訓 練でも毎回しているわけではなく、「検閲」という厳しい訓練だからなのだ。ち なみに自衛隊には、厳しくない訓練はないということ(防衛庁陸幕広報)になっ ているから、検閲が特に厳しいとか真剣度が高いわけではないそうだが。 |
訓練後ホッとした317中隊の隊員たち。砲手や車長等の陸曹(下士官) |
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