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自衛隊を迎える国連PKOの実態 2

(報告:常岡千恵子)



 そして、国連平和維持軍の規律にも、だいぶ問題があるらしい。

  今度は、国連PKOの老舗、カナダの地方紙の報道をご紹介しよう。

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『カルガリー・ヘラルド』(カナダ)    2005年3月25日付
     −報告書が、国連軍による貧者への性的虐待を指摘

  コンゴの国連軍兵士と職員が、貧しい女性に性的虐待を行っていること
を明らかにした報告書がまとめられた。

  この報告書の中で、ヨルダンのゼイド王子は、紛争地の市民を国連軍か
ら守るために、国連軍制度全体を見直す必要があると訴えた。

  そして、国連軍兵士たちに、母国語のガイドラインを与えるべきだと述
べた。

  現在、国連の旗の下に、兵士と文民あわせて78000人が平和維持活
動を行っているが、その大半が発展途上国から派遣させている。

  カナダは現在、ゴラン高原に192人の兵士、その他の国連任務に少数
の将校を派遣している。
コンゴには、9人のカナダ将校が派遣されている。

1992年に、カナダの空挺連隊がソマリアの十代の若者を拷問・殺害
する事件を起こし、この部隊が解隊させられた例を見てもわかるように、
高度に(PKO用に)訓練された軍隊でも、失態を演じることがある。

  150件以上の性的虐待が報告されたコンゴでは、レイプのみならず、
小麦粉一袋などの食料と引き換えに買春などが行われていたと指摘され
た。

  ゼイド王子は、AP通信に、「平和維持軍の中には、平和維持活動をキ
ャンプのように捕らえている者がいる」と語り、まず国連軍派遣国にブリ
ーフィングを行わなければならないと述べた。

   国連軍兵士16000人が活動するコンゴのPKOは国連最大規模だ
が、国連高官たちは、同様の性的虐待が世界中の国連ミッションに存在す
る、と認めた。

  国連平和維持活動要員を父親とし、経済的援助もなく母親のもとに残さ
れた子供たちの数は、地球上に数百人、あるいは数千人に上るかもしれな
い。

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  これまた、衝撃的な事実!!
  発展途上国の国連軍兵士が、紛争地の貧しい女性や子供を陵辱するとい
う悲惨な構図が浮かび上がる。

  ここで忘れてならないのが、国連軍は多国籍軍だということ。

  ということは、自衛隊も将来、こうした発展途上国のモラルの低い軍隊
と一緒に、活動しなければならない可能性が高い。

  また、カナダのような老舗PKO先進国の軍隊でも、残虐行為に走るこ
とがあり、油断大敵である。

  自衛隊の諸君、今の日本の大手メディアは諸君を持ち上げていてくれる
が、実はこのような諸君の生死に関わる重大情報を隠蔽しているのだ。

  かつて諸君を袋叩きにしていた彼らを、そのまま信用することは禁物で
ある!!
 彼らが突然、寝返ってきたことを思えば、いつまた裏切られるやも知れ
ぬ。

 英雄に祭り上げられた挙句、気づいたら人柱にされていた、という事
態も大いにありうる。
ここはひとつ、精神を引き締め、くれぐれも彼らの報道に惑わされぬよ
う、広く独自の情報収集を励行し、正確な情報を確保すべし!!

続く