東長崎外(国内)北海道

丘珠空港フェスタ2010の巻3

(写真/文:神博行)



空港からバスに乗って札幌交通管制部見学ツァーへ行く。
管制塔へ行くのかと思ったら全然違った。
飛行場の近くだが飛行機の見えるような所ではなかった。
まず管制部について説明を受ける、管制塔から飛行機に指示しているのではなく、管
制部から指示しているのを初めて知った。
管制官から管制の仕方などレクチャーしてくれた。
そして管制官の訓練を行うシミュレーションの施設の見学を行った。

ここでは実際にシミュレーション訓練の体験が出来る。
二人一組で卓の前に座り管制を実施するのだ。
北海道の南から来た飛行機と東北から北海道の南を通過する飛行機の空路を示すモニ
ターを見ながら指示を行う。
教官の卓からいろんな状況を出して訓練して行く。
独特の用語を使って指示する、俺には向かない作業だ。
しかしこれを見ていると、飛行機のパイロットは決められた空路上を管制官の指示通
りにしか飛ばせず、「自由の翼」な感じでは全くないことが解る。
けっこう空も渋滞していて窮屈なのが解った。
その後実際に管制を行っている管制室の見学に行く。
全く飛行機の見えない、窓一つない所で管制官は働いている。
ロシアとも調整が頻繁に行われるそうで、その際は英語で会話するそうだ。
それとコールナンバーを付与されるが日本の国内はJが付く、例えば「RJCO」は
札幌丘珠空港である。
しかしROAHは那覇空港、米軍統治下時代に決められたため、Jが付いていないそ
うだ。
いろいろと勉強になった見学ツァーであった。
この記事を書いてからしばらくして札幌管制塔の管制ミスにより飛行機の高度が下
がって山に激突しそうになったというニアミス事故が発生した。
取材した人に聴くと「危なかったです」という言葉をパイロットから得ようとしたら
「大丈夫ですよ訓練してるから、このくらい何でもない」と言われてインタビューは
没になったそうだ。
取材なんて、取材する側に合う答えじゃないと真実じゃあ意味がないんだね。
視聴率重視の弊害だそうだ。