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舵まで見える
船尾に翻る赤地に黄色い星のベトナム国旗が印象的であった。
南国の暑い国からこんな北国の砂浜に打ち上げられ座礁するのはさぞかし心細いこと
であろう。
4月8日現在でも船は向きこそ海側へ向いたものの、砂に阻まれ海には出られない。 |
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座礁船は珍しくない
北海道の沿岸には座礁船は珍しくはない。
特に道東の沿岸根室や標津にはロシアの廃棄船が漂着し深刻な漁業被害となってい
る。
ロシアに売却された日本の漁船がロシアでも廃船となり、エンジンなど使える部品を
取り除かれた後は朽ちるに任せるのがロシア式のやり方らしいが、その廃船が流れ着
くのが北海道の道東沿岸なのだ。 |
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漂着した船は自治体で漂着物として6ヶ月保管して、自治体で処分する法律が明治3
2年に制定された「水難救助法」により定められている。
これが自治体に「屈辱」と言わしめることになっている。費用は自治体持ちで船の撤
去や交渉をしなければならないのだ。 |
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ユンボで船までの道を造る
重油が漏れたり、船が朽ちたり、漂流したりすると漁業や漁場を破壊する怖れがあ
り、2億円以上を出して撤去したこともあったそうだ。
また日本の撤去費用が他国からすると高額なため、保険をかけても交渉がままならな
いらしい。
自治体が外国との交渉をするのも困難で、事実上泣き寝入りしているのが現状なの
だ。
四面海に囲まれた日本や北海道にはとっても深刻な問題だと言えよう。 |