東長崎外(国内)北海道

平成21年自衛隊紀行-12

(写真/文:神博行)


『11旅団レンジャー取材雑記』
重い装備を背負うレンジャー学生
みちなき道を離脱する戦闘隊

行動訓練が開始されてからの取材は取材する方にも、体力的な面で苛酷な
状況下となった。
もっとも現役の頃から遠く年齢も重ね不摂生ばかりしている私にとって
の話ではあるが。
山地での襲撃・伏撃を行った後は「離脱」となるが、ようするに「事を
やらかして逃げる」ことで、ひたすら走るのである。
離脱中藪の中を行くレンジャー
取材で撮影するためにはレンジャーと同じように行動する

藪の中では枝が目に突き刺さるのではないかとも思えるように襲いかかる、
重い装具を背負った学生の歩みは早くはないが、急斜面の藪の中や林内を
一緒駆け回るのにも、学生の後姿ばかりでは表情が見えないので、一人別
のルートを選別して駆け上り撮影して行く。
急いで駆け上り撮影しないと被写体の学生が斜面を登ってしまうので忙しい。

しかし、悲しいかな藪や林内での撮影は木や藪の笹などが邪魔をして学生
の姿を消してしまう。
「離脱だ!離脱!走れー!」怒号が飛ぶ

道路に出ると「離脱だ!離脱!走れー!」と助教の怒号に、重い背嚢を背
負う学生も物ともせず走り出す、当然私も走り彼等を追い越し追い越し撮
影する、撮影したらまた追い越す。
インターバルのようでカメラを持つ手も震える。