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【銃と私と】 あなたと出会ったことが もしも間違いだったとしたら きっとなにも知ることなんてなかったでしょう 戦争や平和とか愛することとか シアワセって意味とか 私の知らない世界のことを きっとわからず ずっと生きていたでしょう 人目を忍んで出かけたこと 二人だけの秘密とか思い出とか いつも複雑な気持ちでいた 不安や愛情がつのっていって なにもかも捨ててついていきたかった 恐れを知らない若すぎた私に きっと何も選ぶことなんかできなかった ただあなたと一緒にいたかった 冷たい女だってあなたは言った 甘えるのなんか下手だった これが本当は愛なのかって 体が震えるほどに悩んだ 私はきっと心の中であなたを 裏切っているような気がしてたんだ あなたがそれに気づいてるってことも 私は知っていたんだ |
(チェチェン・首都グロズヌイ/2007年8月) |
銃の代わりに私を抱きよせるのと 私の代わりに銃を握り締めるのは どちらがあなたの幸せなのかって 正直わかりたくなかった 雪の降る夜に 森の中に二人きり あなたの思い出話を 静かにきいていたあの頃 いつか思い出すかなって 思ってたあの頃 今になってもよく 私は思い出してるよ あなたと最期まで一緒にいたかった あなたの結末を今は 誰にも知らされたくない 生きるのがただ辛くなるだけだから |
アズィーザ・クレオパトラ(AzizA=菊池由希子)のブログ |