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「石原莞爾、満州国を作った男」(別冊宝島) 軍人シリーズ第1弾に続いて、第2弾でも、 戦史研究家・神博行が執筆。 |
神博行は、「戦史、満州事変」を16ページに渡って執筆。 それ以外に、巻末エピローグ2ページも担当。 軍人シリーズ第1弾「栗林忠道・硫黄島の戦い」では10ページだったのが、 16+2=18ページになった。大躍進。 戦史ページが、10から16ページに増えたのも良い進化だね。 やはり、戦史を軽んじて軍人を語ると、感情モノになってしまうから。 満州事変の経緯を短い紙面でまとめるのは難しい。 それは、ひとつひとつの小さな事件がのちの大戦争に繋がっているため無視でき ず、また、いろいろな組織や個人についての基礎知識がないと読み解けない。た とえば満州鉄道という会社は、行政権もあり諜報機関も持った独立国家みたいな 組織。なにしろ複雑で大変。 ちなみに、以下に「戦史、満州事変」から抜粋してみたが、マニアでないとわか ららないものが多いでしょう。 張作霖爆殺、中村大尉事件、万宝山事件、柳条湖事件、北大営陥落、事変不拡大 方針、関東軍暴走、居留民保護、朝鮮軍独断越境、張学良綿州政権、関東軍「独 立国」、十月事件、馬占山軍、満蒙自由国設立案大綱、黒竜江省政府、第2次天 津事件、第1次上海事件、リットン調査団、熱河平定作戦、独断長城突破。 16ページの中からの抜粋項目でもこんなに。これでも抜粋ですよ。 だから、満州事変は、おもしろい。 |
執筆者紹介で、東長崎機関を宣伝してくれて、ありがとうございます。 東長崎機関は、なかなか十分な原稿料も印税も払えないので、 表舞台でどんどん仕事してね。 あっ「仕事募集中」って書いてあるね。 |
石原莞爾は、満州事変当時、たかが中佐、たかが40才前後。 でも、たかが中佐でも、あんなスケールのでかいお遊びして、大日本帝国をあた ふたさせてしまえるってのは、平民にもチャンスが溢れてる日本ならではの壮大 なるロマンだね。米軍中佐だったら、軍法会議で処罰解雇されてお終いだ。 中佐ていどの権限でも、才能さえあれば、一国(満州国)を作ったり、 一国(大日本帝国)を大戦争に引きずり込んだりできる。石原莞爾と満州事変 は、平民にも「オレにもできるんだ」という夢とロマンを与える物語である。地 位と権限は中佐ていどでいい、資産も政治的バックグラウンドもたいしていらな い。才能と実行力で、ここまでできる。美しい国、ニッポン。 |