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映画「ポチの告白」試写会




 権力と武力、金、社会的地位などを集中して持ってしまった日本の警察機構の 内部告発的な映画。これだけの要素が集中してたしまった人や組織は、やりたい 放題やってしまうのは人間の摂理なのだろう。

 ドキュメント映画ではないが、制作に関わっている人たちが、警察や法務省、 マスコミや官民癒着をよく知っている者、実際に体験している者たちなので、か なりリアルなシーンが多い。まあ、ちょっと行き過ぎのシーンもあるが、それ は、「これはフィクションです」というテロップ替わりということかな。

 だが、一介の公安関係者はいう。
「国民の多くが、なんでもかんでも些細なことでも警察に介入させようとするか ら、警察はそれらを処理するために権限を強化していくことになる。一介の公務 員の立場からすると、仕事が増え煩雑になるだけで、いいことない。警察の権 限、地位、経済力などを肥大化されているのは、一般国民だ。権限なんかなくて いいから、仕事は少ないくて安全なほうがいい」という。

 日本では、警察は良い人たちの組織だと信じてもらえている。だから、ある民 間人がわーわー騒いで抵抗していて、それを警察が武力で抑えているシーンを見 た場合、多くの人は、その抵抗している民間人が悪い人で、警察は良いことをし ていると思うだろう。ところが、外国の治安が悪い国なんかにいくと、そういう シーンを見た場合、「悪いのは警察」って判断される国もけっこう多い、職業が 警察というだけで蔑視される国もある。中米エルザバドルが内戦だったころ、 「警察の制服着ていくと、娼婦も遊んでくれないから、非番になったらすぐに私 服になります」との話も聞いた。

 冴えない位置にいる警官君は言っていた。
「警官なんてなるもんではない。一般民間人よりずっと厳しい法と監視に縛られ てます。そして、仕事を辞めると、悪いことしたからクビになったという目で世 間からは見られます。警察組織の権力が拡大しても、一介の警官がいい思いでき るわけではなく、組織の権力によって民間人以上に弾圧されてます」と。

法務省のキャリア君は言っていた。
「最近は、国家公務員試験で優秀な成績の者が、警察官僚になりたがります。優 秀な若者が、国を繁栄される仕事に就こうとせず、人を罰する仕事に就きたいと いうのは、今後の日本、つまらない国になりますよ」と。彼が言うには、警察が 権力を持ち始めていて、法務省が警察に逆らえず、つまり、法治社会が機能しな くなりつつあるのだと。特に裁判の判決とか・・・。日本の法曹界っていうのは 基本的に左翼が多いんだけど、現実の日本の裁判、そうはなってないでしょ。い いか悪いかは別として、法務省の意思ではない意思で、日本の法治は動いている ような気がします、とのこと。「警察は、武力の使用権限を日常から持ってるわ けですからね。いくら法律を唱えても、かないませんよ。しかも、国民の多くは 警察を頼りにしてる、つまり、世論は警察の味方です。法務省なんて、国民の日 々の日常生活に関係ないですから」と。


観るときのこだわりワンポイントアドバイスは、
パリャノチカ隊員もちゃんと役ありで出演していること。

映画「ポチの告白」
2009年1月24日より新宿ケイズシネマにてロードショー公開