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うつろう かたち 「野見山暁治 展」 2003年8月12日〜10月5日 東京国立近代美術館 --------------------------------------------------------------------------------- <感想> 「うつろう かたち」というコピーと、ポスターに使われている抽象的な絵が 結びつかず、ピンとこなかった。だって、抽象的すぎて、かたちを感じ取るのが 難しかったから。 ところが、実物を観て考えを改めた。身近な形を観察し、本質を描こうとすれば するほど、物理的な形のコピーをキャンバスに写す作業ではなくなってしまう。 特に、近年の、唐津湾に面したアトリエで描かれた作品は、ダイナミックで、 自然の穏やかな残酷さに惹きこまれる。きっと、アトリエは、広くて、海が大き く望めて、毎日、自然に圧倒されているに違いない。 やはり、絵は、部分ではなく全体を、そして、実物の質感と大きさがあってこそ 伝わるものがあるのだいうことと実感した。この展覧会、一度見終わったあとで 一度見た絵を鑑賞しなおしに漂っている人が多かった。 (ビックス) |