=================================================================================
<感想2>
イケイケギャルとトロい男。理想的な組み合わせなのかもしれない。
大英帝国の人たちも、こういうカップルに夢を感じるんだね。
小説家のイケイケギャルが空想している世界に、男は入り込むことができず、
ずーっと憧れのような目で眺めつつ、最後、ボケの世界にいかれてしまい、
またまた、ついていけなくなる。
理解し熟知し合うことばかりが、必ずしもベストというわけではないのかも。
わからないから憧れていられる、って意外と快適でいいかもしれない。
(イトヘン)
=================================================================================
<感想1>
イギリス、アルツハイマー、ときて、ちょっと暗くて小難しいかもしれないと
覚悟してましたが、そんな必要ありませんでした。
老いてからのアイリスの夫役、ジム・ブロードベントの、大きな表情豊かな目がキュ
ート。敬愛している妻がアルツハイマーに蝕まれていくのを目の当たりにして、う
ろたえてるサマも、はまっていて、印象に残りました。
表現することが仕事の作家が言葉を失うとダメージが大きそう。そして、尊敬す
る人がアルツに蝕まれていく過程につきあう周囲の戸惑いってどんななんだろう。
症状が出始めた頃、アイリス本人が現実から逃げず、医者も誤魔化さないのがよ
かったです。自分だったら、あんなに立派に向き合えない(認められない)んじゃ
ないかと考えさせられました。登場人物がみな(善人という意味ではなく)魅力的
でした。
とても意外だったのは、アルツハイマーを描きながら悲惨な感じがしないこと。
歓迎しない現実からも目をそらさず、正面から向き合ってる姿勢があったからで
しょうか。
人生、愛情、病への対応、言葉、などなど、いろんな切り口で味わうことが出来
て、派手さはないけれど、こういう映画は、好きです。やっぱりイギリス映画は
いいなあ、と思いました。
(若年性アルツ)
=================================================================================
|