著名な歴史的銀器のコレクターである、ルイ=ヴィクトール・ピュイフォルカは、収集
した歴史的名品(ルーブル美術館の主要コレクションになっている)の復刻品を自らの工
房で蘇らせた。ジャン・ピュイフォルカは、歴史的な銀器を尊重した父親とは対照的に
革新的な銀器を創造した。フランス銀器の伝統を守り、その一方で革新的な銀器の創造
に力を注いだ二世代の<ピュイフォルカ>に焦点 をあて、17世紀から今日に至るフラン
ス銀器の系譜を紹介する展覧会。
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<感想1>
フランス滞在歴もある朝香宮の旧邸で迎賓館としても使われていた東京都庭園美術館。
このアール・デコな空間にずらーっと並んでいる銀器は、ゴージャスとはいえ、道具だ
ということを主張してた。 しかし、1930年代のアール・デコのデザインは、めちゃ
くちゃ洗練されていて、現代のセンスを凌駕していると思えるほど斬新だ。カッコいい
と思えるデザインも繰り返すのだろうか。 豪華ながら暗いシャンデリアと本格的にセッ
ティングされたテーブルのまばゆい食器たちの関係は、日本の、ほの暗い照明ときらび
やかな屏風絵のそれを連想させた。ギラギラ照明の下ではまぶしすぎるもんね。
スプーン製造の道具が面白かった。
(ヘルメス)
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