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<感想>
主要なキャラクタだけでも10人以上だが、悪いヤツも含めて全員がカッコいい。
かっこいいシーンを挙げたら限がないくらいだ。いいヤツも、自らの弱い面、
邪念に悩まされたりして、単純な勧善懲悪でないところが、キャラクタに深み
を与えているのか、御伽噺なのに、なんとも現実的で普遍的に見えてくるから
不思議だ。特に、身長1mほどのホビット族が、いい味を出していて肩入れし
たくなる。いるいる、こんなヤツって。
原作は50年近く前のものだが、映像化困難!で映画化されていなかったため、
ゲーム界に溢れかえるRPGで「コピーを先に知ってしまった」のは、私だけじゃ
ないんじゃないかな。本物を知らなかったから、それなりに(徹夜するほど)
楽しめてよかった。それだけ本物を超える独創性がないってことだから、本当
はよくないんだけど。
また、カルトなイメージのピーター・ジャクソンが、なんでまたこんな大作を?
と思っていたら、空想もの・特撮が得意というところで妙に納得した。もちろん、
監督本人の「指輪物語」を作りたい!という情熱ありきで「特撮のための作品」
じゃなくて、作品のために「密かに使われている特撮」だけどね。
そんな余計な好奇心を持っていたため、子供サイズのホビット族はどうやって合
成してるんだろう?デジタル処理か?と思いながら観ていたが、あとでオーソドッ
クスな方法で撮影されたとわかって、あらびっくり。
怒涛の西洋合戦をはじめ迫力のシーンも多いけど、どれも絵的に美しいのが嬉
しい。この監督、スプラッターなものも得意だけど、ちゃんと使い分けてくれ
てよかった。だから、キレイになりすぎなかったのかな。
(アルウェンの馬)
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