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話題沸騰で、入手困難な「福田君を殺して何になる」を、版元のインシデンツ が、東長崎機関に贈ってくれた。インシデンツの社長・寺澤有さんとは、 1997年2月、新宿ロフトプラスワン以来の悪友ですね。というわけなので、 読書速度の遅いカトケンも、急いで、130ページくらいまで読みました。完読 してからでは遅いので、途中で書いちゃいます。 著者の増田美智子さんは、殺人者である福田孝行氏に温情を持ちすぎかな。事 件起こした息子を切り捨てて、残った家族を守ろうとする父親に反感を持ちすぎ ているように感じた。まあ、そういう歪んだ視点であることを正直に綴った本書 は、ジャーナリズムとしては価値あるだろう。深入りしすぎたメディア人って、 こうなりがちなんだね、っていうことで。子供のころに悪の側だった経験を持つ 人からすれば、この父親の対応は、しかたないってことわかる。でも、良い子の 側にいれた人には、父親が悪くおもえてしまうのかな。増田さんが良い子の側 だったかどうかは、プロフィールからではわからないが、マスコミ界にいると良 い子環境になっちゃってるから。。 子供の犯罪となると、少年法によって過保護にすべきとの議論になるが、それ は、マスコミとか言論人とかが、不良出身ではなく、子供のころに良い子だった 人が多いからだろう。学級委員タイプの良い子出身者たちがおもっている以上 に、ワルガキって、邪悪で賢くて、残酷ですよ。少年犯罪といえど、ほとんどは 判断能力不足からではなく、確信犯でやってます。不良チームや暴走族など経験 していれば、そんなことわかりきってます。でも、自分たちを有利にする発言で はないから、彼らも言わないだけ、だよね。凶悪犯罪を家庭環境や社会問題の賜 物とする論調も、良い子出身の人たちは好きだけど、こういう論調が、ガキたち を犯罪をしやすい心境にするんだよね。ワルガキは、よい子よりも、五感六感が 優れてて行動力あって、エネルギー持て余してて・・・、ませてて、なんだよ。 (加藤健二郎) インシデンツ |