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映画「アメリカばんざい」(crazy as usual) |
米国では、イラク帰還兵、ベトナム帰還兵のホームレス率が高いということを訴 えるドキュメント映画。この現実は、あまり、知られていないことなので、そう いうことを見せてくれるという点でも、ドキュメント映画としての価値はある。 祖国のために戦った兵士は「英雄」として尊重される時代はもうずっと昔のこ と。いや、実は、ずっと昔の戦争でも、「兵士は英雄」なんていうのは、誤魔化 し文句で、元気で騙されやすいな若者を駆り立てるために、軍隊の制服できらび やかなのだ。戦場で手柄を立てた者や、死傷した者に、それ相応の報酬を与える 気がないから「勲章」なんていう記念品で誤魔化すのだ。兵隊が閲兵行進するよ うな式典で、なぜ煌びやかに着飾るのかというと、それは、戦場の劣悪さ、無意 味さなどを隠すためである。 ドキュメント映画にありがちな、1つ1つのシーン、テーマが長すぎて観ている 側が疲れるという弱点はあるが、海兵隊の精神教育における「担え銃」の訓練 シーンがノーカットで3〜4分続くシーンは素晴らしい。ノーカットがあるがゆ えに、海兵隊の「carzy marine」ぶりがわかる。でも、シーンの中の軍曹、「フ ルメタルジャケット」ほどは怖くなさそうだ。やはり、「carzy marine」でさ え、時代とともに、優しくなってるのだね。海兵隊新兵は、当然ながら新デザー ト迷彩。 せっかく、海兵隊のブートキャンプでの新兵訓練取材をできているのだから、 もっともっと海兵隊の「carzy marine」ぶりを映画の中に多くしてほしかった が、映画制作の意図が、反戦平和思想系なので、軍のシーンを多くすることは、 気持ち的に許せないのかもしれない。「いわゆる、かわいそうな側」にしかカメ ラを向けていない。 「アメリカばんざい」(crazy as usual)公式HP |