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映画「おいしいコーヒーの真実」


(加藤健二郎 2008.4)

映画「おいしいコーヒーの真実」

コーヒーの原作地は、働けど働けど貧しい社会システムの国々か゛中心だ。

1日に飲まれるコーヒーは、全世界で20億杯といわれ、石油に次ぐ取り引き規 模の商品だという。 映画では、コーヒーの質の検査で凌ぎを削る米国の業者や、ニューヨークのコー ヒー相場を決める現場、そして、エチオピアの貧しいコーヒー農園から、コー ヒーの運輸、焙煎などの業者までが出てくる。

いろいろなところに経費がかかり、いろいろな業種の人が仲買いとして介在する ので、原産者にいく金はかなり少ないという構図を説明する。

この映画は、誰かを悪者にして断罪したりするのではなく、大手企業からなにか ら、みんな、こういうシステムの中で、一生懸命に仕事をして利益を出そうとし ているのだよっていう淡々とした目線だ。シーンからは「スターバックス」がか なり映画制作に協力していることがわかる。欧米のコーヒー業者の中にも、「質 の良いコーヒーを安定的に買うためには、ただ相場価格で安く買いたたくだけで はダメ」という場面もあり、ただ単に大手企業や相場師たちを悪者扱いなどはし ていない。相場師に関しても、ニューヨーク相場を決めるシステムがないとエチ オピア国内の価格も決まらなくて困っちゃうんだ、なんていう話もでてくる。

 欲をいうなら、もっと、グラフなどの説明図解を使って、金や商品の流れの図 解やチャートしたりすると、さらに、わかりやすい。

東長崎機関関係者も、少なくとも、2人は、中米で、コーヒー農園のコーヒー ピッキングの仕事に従事した経験をもっている。熟してる豆を取って、熟してな いものは残すその指裁きは、慣れないとなかなかできない。ボランティアで気合 いだけでやると、熟してない豆の枝も折ってしまうため、手伝ったつもりがマイ ナスになってしまう。 そして、取った豆の選別がこれまた、すごい人海作戦なのだ。

生産者にいく利益が少なすぎるというテーマはわかるのだが、大手コーヒー業者 も、高い投資をしなければ商戦に勝ち残れないのではないか、という気もした。


「おいしいコーヒーの真実」公式HP

2008年5月31日より、渋谷アップリンクにてロードショー。 協賛: 特定非営利活動法人ACE、CSOネットワーク、特定非営利活動法人アジア太平洋資 料センター(PARC)、株式会社オルター・トレード・ジャパン、ぐらするーつ、 zacca momonico、スローウォーターカフェ有限会社、ネパリ・バザーロ、NPO法 人ハーベストタイム、特定非営利活動法人ほっとけない世界のまずしさ、ワタル 株式会社、フェアトレードリソースセンター