ヒマヒマなんとなく感想文|

「石鎚を守った男―峰雲行男の足跡」


(加藤 健二郎 2006.2)

「石鎚を守った男―峰雲行男の足跡」藤井満 <風ブックス 14>創風社出版

著者の藤井満氏は、「渋い人生」の男として、
ギャルギャルラテンアメリカのニカラグアでも渋く地道な取材を続けていた。

そんな渋い藤井氏だが、取材対象にするテーマは、明るく楽しくてやりたい放題 の人間を取り上げることが多い。
この著書の主人公となる峰雲行男さんも、そういう人物だ。
ここで出てくる石鎚山とは四国にある山で日本100名山の1つでもある。

山を守るなんていうと、読まずとも「渋い」と思ってしまいがちだが。

峰雲行男さんは、「石鎚女子森林警備隊」だとか、
「ミニスカート突撃隊」だとか、「少女森林パトロール隊」などという ギャルギャル大作戦を展開していた人なのだ。
渋い藤井氏は、このギャルギャルの雰囲気をひた隠しにして文章を書いてみせて いるが、渋い文章から明るく楽しいギャルギャルの部分を想像してみよう。

しかも峰雲行男さんは、その軍歴も、戦争を楽しんできた側のものだ。
陸軍近衛師団に入隊、中野学校を出て、第34師団所属で中国各地を転戦しスパ イ活動でも活躍、その後、第15師団の兵士としてインパール作戦に参加。

内容は、そんな峰雲行男さん(本名・藤本清一)の生き様だ。


渋い藤井満氏のギャルギャル書籍、もう1つは
>>「ニカラグアを歩く―革命と内戦の今昔」