敢えて読んでほしい本ではないが、女子大教授の性格がおもしろそうなので取り上げてみ
た。
以前「新解さんの読み方」「新解さんの謎」という本で、新明解国語辞典の説明がユニークで
あることを知った。辞典の著者は複数の大学教授らしいが、辞書なのに彼らの個性が丸出しな
のだ。「火炎瓶」の作り方がやたらと詳細で、その気になれば誰でも作ることができそうな解説
をしていたこともある。この説明は改訂時に削除されていたそうだ。また、「教授」の説明で、教
授と呼ばれる人は研究に没頭して私利私欲に関心のない人であり貧乏であると断定してい
る。テレビなどに出演したり、著書が売れたりしてリッチになった人は全く認めていない。前者
は元左翼系の活動家だったのか。後者は単なるひがみである。いずれも個性が前面に出てい
る。
実は、この本の著者(女子大教授)も個性が目立つ。教え子の無害な質問に対して回答した
ものを集めた安易な編集で、楽に作成された本だが、回答の端々にクールな人生観を散りば
めている。
「やさしくて思いやりのある男は、会社では絶対に出世しないから苦しい生活が待っている。も
ちろん、こんな奴は会社を興すこともない。」
「男は絶対に自分から結婚したがらない。女に言い寄られて仕方がないから結婚するのだ。婚
期が遅くなっているのは、君たち(教え子の女子大生)が遅くしているだけだ。」
この人、何かあったのだろうか。
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