ヒマヒマバブル絶好調バブル絶好調

増田俊男の「目からウロコの会」2007



増田俊男といえば、バブル絶好調男。
東長崎機関バブル絶好調担当班も招待された。

以下、講演抜粋+α
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日本では、一般的に、827兆円の国家財政赤字があり、その金利負担だけを考
えても、この赤字は増え続けるしかないといわれている。
しかし、東長崎機関バブル絶好調担当班は「この数字は、日本国民を働かせるた
めに捏造された数字か、数字のトリックだ」とみてきていた。当然、そこに根拠
や論理はなく、生活実感とバブル現場の躍動感からくる動物的勘である。

すると増田俊男は、827兆円の借金はあるという。しかし、これはそのまま赤
字ではない。つまり、借金をするためには担保が必要なように、この827兆円
には引当金というものがあり、その額は517兆円である。つまり、日本の財政
赤字は、827兆−517兆=310兆円である、とのこと。

517兆の引当金はファンドで運用していて、年利5パーセント以上の金利収益
がある。毎年25兆円以上だ。これは、去年の国債発行額である。つまり、国債
を発行した分は、引当金の金利であり赤字財政にはなっていない。

なるほど、さすが、増田俊男さん、根拠を示してくれた。
直感と本能でしか経済を見ない東長崎機関とは違う。
とはいっても、結果分析方向性は一致ってか。

日本は、個人の金融資産が1500兆、企業の金融資産が900兆。
引当金と、これら全部(517+1500+900)兆を安全性ほぼ確実のファ
ンドで運用すれば、悪くても年利5パーセント=145兆、
成人人口約1億人で割ると1人当たり毎年145万円もらえることになるね。
国内の金融資産の金利だけで、国民全員に基本的衣食住与えられる。
他に国内の固定資産は、8000兆円だそうです。この試算はあまりにも膨大す
ぎて、これを計算にいれると、さすがの増田俊男もわからなくなってしまうの
で、固定資産は除外して考えさせてちょっ、と。

こんな金余り現象、国民にバレたらみんな堕落しちゃうから、
やっぱり、827兆円の赤字、
国民1人当たり645万円の借金ってことにしとこうか。

日本は、朝鮮戦争バブル、ベトナム戦争バブルで、好景気を享受してきている。
そして、増田俊男は、今の日本の好景気は、米国の対テロ戦争開始直後、
2002年2月から始まっているという。

バブル絶好調担当班が最初の活動成果出したのは、
2001年12月11日。

増田俊男のバブル指摘に遅れてないどころか先んじてるね。

2007年1月に、日銀が金利引き上げを行わなかったことについて、
増田俊男は、日銀が政治家の圧力に負けたと分析。参院選の前に景気折れするの
を恐れて圧力をかけてきたと。で、政治家の圧力に屈した日銀に対する不信感
で、円安に動いてると。

一方、バブル絶好調担当班は、
日本政府・日銀は、預貯金などの金利は景気が上向いてもマーケットに影響与え
るほどは上げない方針で、高金利を求める人の金融資産は、すべて投信、ファン
ド、株など、リスク商品のほうへ誘導する国策なのではないか、つまり、預貯金
で安全に高金利がゲットできる時代は来ないのではないか、預貯金などというも
のは古い人たちの死語にしてしまうのではないかとみている。リスクを取らない
者には高金利は与えない、という自己責任推進政策である。
増田俊男の2007年の挨拶言葉は、
内需拡大バブル。その前提は、2007年春ころに日銀が金利上げることによ
り、投資が円に流れ円高になる。円高になると、輸出が不利になるため、日本国
内の内需に投資が傾き、内需バブルになる。今までの、貿易黒字に頼った形と、
一般庶民にとってはバブル感がなかったけど、内需拡大バブルになると、庶民的
にもバブル感が出てきて、ウハウハのバブル絶好調という筋書き。

バブル絶好調担当班は、上記の筋書きだけでは、底辺庶民バブルにはならない
と、底辺であるがゆえの見方。数字では内需拡大バブルが来たとしても、結局
は、頭のいい人たちが、ほとんど持ってっちゃうのでござる。だから、持ってっ
ちゃえるほど賢くない庶民は、「バブルで得しよう」なんて野望を抱かずに「バ
ブルで楽しもう」と、したほうがいい。東長崎機関は、しょせんは、「楽しも
う」のレベル止まりなので、文化芸術芸能部門としてバグパイプ隊で驀進してお
ります。
さて次は、イラク戦争による米国経済バブルの仕組みだ。
反戦平和屋さんの中には「イラクの石油が欲しかった戦争」という、泥棒スケー
ルの感覚があるが、イラクの石油は米国のものになっているわけではない。

まず、米ドル機軸通貨の意味について。
機軸通貨をもってる国というのは、膨大な財政赤字でもリッチにやっていけると
いう特権がある。たとえば、日本がドイツの車を買うときにドル機軸だとする
と、買う日本人は、ドイツ車を買うために米ドルを買わなければならない。つま
り、その額に相当する円が米国に流入する。流入した分だけ、米国はドルを印刷
して日本人に手渡すだけ。というわけで、米国が介在しない貿易においても、機
軸通貨が米ドルであるかぎり米国に資金が流入する。

つまりイラクの石油が米国のものでなくても、それが米ドル決済されていれば、
米国経済は潤うって仕組みで、最大で300万バーレル×50ドル=200億円
/1日の収入が見込めたわけだ。という特権だからこそ、イラクが決済をユーロ
に換えたことは大きかった。しかし、戦争するほどではない。たかだか200億
円/1日でしかない。だが、米国が座視していたのを見て、OPEC全体(3千
万バレル×50ドル=約2千億円/日)がユーロに換えると言い出したから大き
い。他の国にもユーロドミノが起きたので、米国は、「戦争だぜ、ぶっ殺すぞ」
の決断を迫られることになる。

つまり、米国を動かしてイラクを潰させたのは、イラクに続いてユーロ決済に動
いたOPEC(石油輸出国機構)たち。言葉だけの有志友人って危ないね。

今、OPECは米ドル決済を進んで採用。
ユーロに換えたイラクの現状、サダムフセインの末路を見れば・・・。

「戦略国家にとって戦争というのは、こういうふうにやるもんです」と増田俊男
は、戦争経済学をまとめた。
ゲスト出演したハドソン研究所所長のハーバート・ロンドン氏の発言は、現ブッ
シュ政権の思想影響を強く受けすぎていたので、省略します。

対談相手の増田俊男にも「ブッシュ大統領からのメッセージと受け取ります」な
んてチャチャ入れられてた。
増田俊男の月刊誌「力の意志」(サンラ出版)で、
カトケンの防衛テーマ連載してます。(これ目次のところ)
2007年1月売りの号で、連載20回目になりました。