ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

高速道路最高地点(誤記訂正と再発防止)2



【中央自動車道の最高地点】
 2000年11月6日まで日本の高速道路最高地点は、中央自動車道に位置し
ていた。先述の誤記では「八ヶ岳」付近とごまかしているが、当方は「八ヶ岳
パーキングエリア(PA)」付近のつもりで記していた。ところが、実際の(中
央自動車道の)最高地点は、富士見バスストップ(BS)付近で、小淵沢ICと
諏訪南ICの間に位置している。八ヶ岳PAは、諏訪南ICと諏訪ICの間にあ
る。(◆地図2、◆拡大図2を参照。)

◆地図2
中央自動車道最高地点付近地図。

◆拡大図2 中央自動車道最高地点位置図。
 中央自動車道の最高地点の位置は当方が思い違いをしていた。口頭で説明する
機会でも「八ヶ岳PA付近が最高地点」と話していたと思う。これに気づいたの
は、くだんの報告書の投稿後(2003年9月)、当地の地形図を見ていたとき
である。
「富士見付近に分水嶺があるのに、中央道の最高地点はずいぶん長野寄りにずれ
るんだなあ」という思考の矛盾に気づいたのだ。地形図で正しい最高地点は確認
できたし、当地を通過したときのビデオテープでも確認した。それでもやはり現
地で確認すべきと考え、2003年11月1日に機会を得た。(◆写真4)

◆写真4 長野県富士見町落合 中央自動車道下り線小淵沢IC方向から、中央自動車道最高地点(標高1015m) をのぞむ。 (2002年11月1日、著者撮影。)
 誤記を含む一文がHPに掲載されたのが11月17日なので、その16日前に
現地確認したことになる。自身で気づいた証明になるが、30年間も誤解してい
たのはとても恥ずかしい。なぜ、誤解していたのだろうか。この原因は絞りきれ
ない。当地は広範囲に渡って「八ヶ岳中信高原国定公園」に隣接し、「八ヶ岳」
という呼称は広範囲に有効だったため「八ヶ岳PA」とPAを付加させずに
「八ヶ岳」とすればあながち間違いでもなかったのかもしれない。しかし、少な
くとも発言者である当方は「八ヶ岳PA」という具体的な施設を意識していたの
だ。

 思い違いというよりは思い込みに近い間違いである。現地には分水嶺を確認す
るために自転車で出かけたこともあるのだ。高速道路は山裾を通過するので標高
は必ずしも一般道路に設置されている三角点の標高とは一致しないが、標高の細
かい数値に違いはあっても分水嶺の位置が大きくずれることは稀である。


【後記】
1)思い違いについて
 「道路」という分野は体系的に第三者に説明を受けた分野ではないので、断片
情報を独自にかき集めたものである。道路への関心は幼いころから継続している
が、情報を集める能力の差異は大きい。中央自動車道の最高地点の思い違いは、
当地の開通時にはすでに事情を把握し、道路に高い関心を持っていたが、まだ子
供で確認が甘かったという考え(言い訳)もできる。先述のように「メジャーな
分野ではない」ので誤解を第三者によって指摘される機会がなかった、また、
「八ヶ岳」という表現でも通じたことにより、現在まで気づかなかったというこ
とかもしれない。

 いずれにしても、このような間違いは、最高地点に限ったことではないだろ
う。ほかにも多くのミスを含んでいると考えられる。当方は道路に関心があるだ
けで、理不尽なプライドは持ち合わせていない。道路に関わる話ができることが
単純にうれしいのである。今回、読者という思いもかけないところからの指摘を
受けた。これは当方にとっては最高のプレゼントである。しかし、これに甘んじ
ているわけにはいかない。やはり、自身が「公器」への参加意識を高めるべきで
ある。すべての間違いを排除するという確約はできないが、最小限にすべく慎重
に投稿するつもりである。
少なくとも脱稿から投稿までの間にこれまで2回読み返していたが、今後は3回
にするつもりである。

2)画像について
 ◆写真2、3でアナログ動画から取り出した静止画を使用した。アナログ動画
とデジタル静止画は画像の保存方法が異なるため変換時にノイズが入る。現在手
元にある装置で可能な手法で変換した。当方は画像処理には詳しくないのだが、
変換時に何らかのソフト的な処理である程度クリアになるような気がする。今後
はある程度の調査、実験をしてみたいと思う。もちろん、デジタル動画の装置を
購入すれば問題ないのだが、デジタル用の記録テープは収録時間が短いことが
ネックになり採用を見送っている。

 いずれにしても、当方が関心のあるのはあくまでも「道路」なので、撮影媒体
や映像処理にはあまり凝りたくない。なるべくシンプルな仕組みが現れてほしい
ものだ。
 しかし、かつて愛用していた感光式のアナログカメラを越えるシンプルで高画
質なデジタルシステムは、身近なものになるのだろうか。