ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

東海北陸道の全通効果(広域編)5



3)上信越自動車道
 上信越自動車道は、関越自動車道と接続する藤岡JCTから、北陸自動車道と接続 
する上越JCTまでの区間である。ところが、長野自動車道と接続する更埴JCT 
は、長野自動車道が本線になっている。上信越自動車道の藤岡方面との接続は分合流 
線を亘る構造である。開通時期も藤岡JCT方面は3年半遅い。1993年3月25 
日に長野自動車道と併せて更埴JCTから須坂長野東ICまでの区間が開通した。こ 
の時点で更埴JCTは存在しない。その後1996年11月14日に更埴JCTを新 
設して小諸ICまで開通した。藤岡JCTから小諸ICまではすでに開通していたの 
で、関越自動車道までの区間がつながった。(◆画像5)

◆画像5
長野自動車道、上信越自動車道 更埴JCT
(「高速道路と自動車」(高速道路調査会発行)1997年1月号から引用。)
 なお、北陸自動車道までの全区間が開通したのは1999年10月30日である。 
中郷ICから上越JCTまでの区間が最後の開通区間である。

 全通したが、道路構造としては2車線の暫定対面通行区間が多い。交通量の多い区 
間から順にフル化事業を進めている。2003年は7月26日に佐久ICと上田菅平 
ICの間がフル化された。藤岡JCTから信州中野ICまでの区間のフル化は間近だ 
が、以北の区間は未着手である。交通量が少ないので特に問題はない。降雪時の対策 
も万全で、対面通行でも路肩の広い構造になっている。
 この区間が東京迂回の短絡ルートとして需要が増えればフル化されるかもしれない。


4)北陸自動車道
 北陸自動車道は全区間フル規格で開通している。親不知付近を含むトンネル連続区 
間が長い間対面通行だったが、大型車混入率の増加に伴い安全性確保のため施工され 
た。(◆画像6)
 全区間フル化により交通量は増大しているようだ。普通車の交通量増大により大型 
車混入率は若干少なくなっているが、これはあくまでも比率の減少で、交通量そのも 
のは大型車も増加していると思われる。今後は、このあたりの視点でも調査してみたい。

◆画像6
北陸自動車道 親不知IC付近
(「道路」(日本道路協会発行)2003年8月号から引用。)
5)磐越自動車道
 新潟中央JCTから常磐自動車道と接続するいわきJCTまでの区間が磐越自動車 
道である。利用車の多くが東北自動車道と接続する郡山JCTで区切られる。交通量 
の多い郡山JCTと会津若松ICの間以外は2車線の対面通行に規制されている。そ 
のため平均速度は80キロを下回るはずである。ところが、実走データでは80.7 
キロである。制限速度を上回る速度だが、交通量が極めて少ないということだろう。 
東名高速道路の平均速度(79.9キロ)よりも早い。
 所要時間の想定は、少しでもリアルな実走データを使用する。なお、データは道路 
整備促進期成同盟会全国協議会発行の「道路時刻表」の2003年版を使用している。

続く