ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

北九州高速の成長を下到津Rに見る1



【はじめに】

 北九州高速1号の都心側端部の下到津R(ランプ)は、開通当初からさらに本線を 
延長できる構造になっていた。ところが、直線の愛宕JCT(ジャンクション)の構 
造は、本線が3号線に連絡していて、下到津R方面は枝線扱いだった。利用者には2 
号線分岐の東港JCTから愛宕JCTを経て、紫川、長野までが1つの路線のように 
思われていた。ところが、路線番号は下到津Rから愛宕JCTを経て、紫川、長野が 
1号線で、東港JCTと愛宕JCTの1.8キロの短区間が3号線になっている。つ 
まり、3号線が、1号線と2号線を直結させる枝線なのです。

 北九州市は、門司、小倉、戸畑、八幡の4市が合併した東西に長い都市である。そ 
のため、主幹交通も東西方向で、一般有料道路の北九州道路が長年通過重交通を担っ 
てきた。北九州道路は、全線出入制限された高規格幹線道路で、門司と八幡の間はこ 
の道路で高速通行できた。そのため、九州自動車道はこの区間の建設を後回しにさ 
れ、長い間事実上の都市間高速道路の役割も担ってきた。
 
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北九州高速1号
(旧計画線)と
同5号との路線
比較図
 
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 愛宕ジャンクション
 北九州市小倉北区菜園場2
 愛宕公園から1号下到津方向をのぞむ。
(1993年5月16日、著者撮影)
 
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 愛宕ジャンクション
1号勝山方向をのぞむ。
(1993年5月16日、著者撮影)
 北九州市の高速道路ネットワークは、横長に広がる海岸線に沿った4つの都心の山 
側を北九州道路が貫通し、さらに深い山側に九州自動車道が貫通する2本がベースに 
なっている。北九州高速道路は、これらを串刺しにし都心方面へ誘導している。当初 
の着工区間は、北九州道路から都心方面への誘導のみで、次に九州自動車道の建設に 
伴い、さらに延伸させていった。


【旧計画線】

 当初の全体計画は、八幡東区の海岸線から北九州道路と交差し小倉南区の九州自動 
車道に至る1号線、戸畑区から小倉北区の海岸線を貫通する2号線、それらを結ぶ3 
号線の3本だった。線形は「工」の字のようなかたちである。着工時は、各計画線の 
うち戸畑区の海岸線と九州自動車道を結ぶ区間の建設を先行させた。その線形は 
「マ」の字のようなかたちである。開通当初は、開通区間が短区間で、北九州道路と 
は別料金であることも災いして交通量は極めて少なかった。それでも、路線を延長さ 
せてほぼ2号線の当初計画区間、3号線が全通した。ところが、最も路線延長の長い 
1号線は、東端が終点の小倉南区の長野まで達したのに、西端は小倉北区の下到津で 
不自然に途切れている。
 
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 北九州高速1号下到津出口
 北九州市小倉北区下到津3
(1993年5月16日、著者撮影)
 
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 北九州高速1号下到津入口
 北九州市小倉北区下到津1
(1993年5月16日、著者撮影)
 
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 北九州高速1号下到津出入口
 北九州市小倉北区下到津1
 下到津入口から、愛宕ジャンクション
 方向をのぞむ。2層構造へ移行する。
 高架中央の途切れている箇所が、
 枝光方面への延長予定の本線部分に
 あたる。
(1993年5月16日、著者撮影。
 現在は、今年度中に都下到津線へ
  直結させるためここから本線は延
  長されている。)
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 下到津出入口
(「高速道路と自動車」(高速道路
 調査会 2002年4月発行)から
 引用)
 下到津から先、都下到津線への
 わたり線として高速1号本線が
 延長されている。

続く